ハーメルン
異世界来たので好きに生きる
十二話

移動系召喚獣をもう一体召喚して出るのがいいのかもしれないがこれ以上不可のかかる魔力パスが増えたらマジでぶっ倒れる。
小鳥だったら何十羽いても苦じゃないけどフェンリルさんマジで魔力食い潰すから無理。
回復と消費がトントンなんだよ…むり。

「んぁ、やべ、ねてた」

気怠い声に振り向くと金髪がちょうど起き上がったとこだった。

『…おはよ、はいよ』

水筒を渡すとぐいっと一気あおってくぁーと気の抜けた声を出した。
コイツ…呑気かよ…

「…お前が来てくれるってちょっと思ってた」

そういってニッと笑う金髪にため息をつく。
なにがそこまでこいつに信用されることになったのか意味がわからん。

『状況的に早くこの…なんだっけ』

「お前…助けに来といて名前覚えてねぇのかよ…
コイツはリック。俺はジェイト。」

呆れた顔をしながら苦笑をこぼしたジェイトによろしくとだけ返す。

『リックさんの様態はかなり悪い。
早くギルドの治療院に連れてった方がいい。』

かなりの高熱があることポーションを使ったから
傷はある程度塞がっているが根治まではいかなかったことを話す。

「あの癇癪豚はまだ探してんのか?
なんかかなり言い掛かりつけて殺そうとしてきたけど
ありゃ病気だな」

辟易とした様子でいうジェイトに確かにと思わず頷きたくなる。
精神の病気である。間違いない。

ため息をついてスープとサンドイッチを渡して今後について話していく。
こっからどう抜け出すべきか。

『一番現実的なのは召喚獣に二人が乗って一階層まで戻ることなのよね』

「あれフェンリル?初めて見た。
お前召喚術使えんのかよ…やっぱ魔法使いだったんだな」

それならあの頭の良さも納得だと頷くジェイトに
何言ってんだこいつと言いたくなった。
所詮この力は神様から貰った紛い物に過ぎない。
本物がいかほどか知らないが馬鹿になんて出来ない。
どれだけの努力をしたらこの知識と同等の魔法が使えるのか想像できない。

『とにかく、召喚獣に乗って脱出しよう。
私は後からここを抜けるからそれでギルドで合流って形でいいでしょ』

「お前が危険じゃね?1人で抜けられんの?」

じっとこっちを見てくる男にため息をつく。

『怪我人連れて頭の可笑しい馬鹿に追われるより
遥かに簡単。
時間はかかるけど最短ルートで3時間はかかるけど
それでもずっとマシよ』

嘘は言ってない。
あの豚には会いたくないから安全マージン取りながら
進めば3時間は軽く超えるだろうが抜けられる。
探査しながら隠れるのは得意だ。
ずっとやってきた事だから。

「……分かった。迷惑かけてごめん。
ギルドで会おう。」

サンドイッチを飲み込んで深く頭を下げたジェイトに別にこれが一番楽なだけだと返す。

『彼を支えてあげて、かなり弱ってるから
掴む握力ないしなるべくゆっくり進んで貰うけど
落とさないでよ』

そう言い含めてフェンリルさんにお願いした。
コクリとうなずいて来た時より遥かにゆっくりと登っていって彼らを背に乗せて走っていった。

[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/2

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析