ハーメルン
異世界来たので好きに生きる
五話

治癒ポーションと毒消しを配合した治癒薬ポーションを飲ませて脈を測る。

「なんだこれどくじゃないのか?」

不味いと眉根を寄せていう男に良薬口に苦しだよとだけいった。
脈の早さが徐々に消えていく浮かんでいた青筋も落ち着いてきた。
血流が戻ってきたのだろう。
血栓があちこちで出来ていた筈だから間に合ってよかった。

『いい?もうドーピングは止めときな。
頭の中の血管がプチッと弾け飛ぶのが嫌ならね』

そういうと青白い顔をしてコクコクと頷いた。
それにしてもこういった輩がたまに路地で新人に絡んでるのはなんでなのか。

「もうハンターは出来ねぇか」

路地に座り込んだ男に出来ないと断言する。
ドーピングを使わないで入っても薬に頼った無理な
戦闘を繰り返した体はボロボロだ。
もう荒事は出来ない。

『薬なんかに頼るからだよ。
もう骨はボロボロ、血管もズタズタ、筋肉は萎むし多分歯も溶けてくる。
記憶だって維持するのに苦労してるでしょ?
文字だって読むのに時間かかったり言われたことを
理解するのに時間かかったりしてない?』

そういうとあぁと息を吐きながら項垂れた。
何本かポーションと錠剤を取り出しながら男に
アレルギーの有無や今まで使っていた薬について聞き出す。
すっかり大人しくなった男にため息をつく。

「どう生きてきゃいいんだ…」

心底絶望した声の男に知らねぇよ言いたくなった。
安易な道を選べばこうなると分かるだろうに。
何にでも代償はあるものなのだから。

『ほら、これが骨の強化する薬。
こっちは痛み止め、急激な筋肉の減少が起こるはずだからこの治癒薬ポーションを少し水に溶かして飲むこと。
まぁ1週間くらいかな?
それで収まるはずだしそれまで身体は軋むし死ぬほど
苦しいし痛いはず。
それを乗り越えてから考えてみたら?』

ぽかんとした男に薬を押し付けて立ち上がる。
毒消しポーションと初級治癒ポーションをついでに
押し付けてこれでも売ってなるべく胃に優しいもんを食えと言うとさっさと立ち去る。
掠れた声でありがとうという声が聞こえた。
ただの押し付けにお礼を言うとは…根は良い奴なのだろう。

ため息混じりに店の扉を開けると中の主人が微妙な顔をした。

「なんだい?そんなぶすくれた顔して」

細工師であるリーハと鍛冶屋であるブスカの武具屋にはよく来ている。
短剣や暗器はここで買っているからだ。
暗器は使い捨てだから補充しないといけないし。

『別に…ナイフと針の補充お願い』

銀貨二枚渡すとあいよという雑な声と共に奥からナイフと大針を持ってきたリーハ。
投げナイフと大針の具合を見てからそれらを買う。
大針には溝と軽いグリップ代わりの紋様が掘られておりここの店だけのオリジナルだ。
まぁ私が提案して作ってもらったのだが。
毒染み込ませるのに軽く溝ある方がいいしグリップないと投げるのに滑る。
こんなわがままな仕事を引き受けてくれたこの夫婦には感謝している。
思いつきをポロッといったら作られたというか…まぁ気に入ってるし嬉しいからいいけど。

『ブスカさんは?』

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