雄英体育祭(3)
『さぁ最終種目!進出4チーム総勢16名からなるトーナメント形式!一対一のガチンコバトルだ!!』
なぜかA組の女子がチアの恰好をして出てきたことは見なかったことにして、最終種目の発表に集中する。どうせ峰田か上鳴が何かしたんだろ。
「それじゃあ組み合わせ決めのくじびきしちゃうわよ!これが終わればレクリエーションを挟んで開始だから、レクリエーションへの参加不参加は慎重に決めてね」
俺としては動いていないと個性が発動できないから参加した方がいいのだろうが、疲れ具合を自分で調整しにくいからやめておこう。多分トーナメント参加するやつらは全員参加しないだろ。夜嵐みたいなやつ以外。
1位チームから順にくじを引いて行き、組み合わせが決まった。
第一試合
緑谷VS心操
第二試合
轟VS瀬呂
第三試合
尾白VS上鳴
第四試合
飯田VS発目
第五試合
芦戸VS夜嵐
第六試合
久知VS切島
第七試合
常闇VS八百万
第八試合
爆豪VS麗日
……夜嵐と爆豪と同じブロックて。轟と同じブロックいけやお前ら。
「一回戦久知とか!よろしくな!」
「おぉ。よろしく。俺はこの組み合わせに軽く絶望してるところだ」
切島ももちろん強いだろうし、勝ったとしても夜嵐、奇跡的に勝ったとしても爆豪。で、また奇跡的に勝ったとしても轟。死だろ、死。くじ運悪すぎじゃない?俺何か悪いことしたか?心あたりはあるけど。
『よしじゃあトーナメントは置いといて!楽しめ!レクリエーション!』
第一種目と第二種目で個性使わなかった反動がここにきたと思うようにしよう。レクリエーションはスルーで、精神統一だ。精神統一。せっかくここまできたんだから、いい結果は残したいしな。
『ヘイガイズアァユゥレディ!?色々やってきましたが、結局これだぜガチンコ勝負!!』
スタジアムの中央にフィールドが用意され、トーナメントの準備が出来上がった。相手を場外に落とすか、行動不能にするか、参ったと言わせれば勝ち。命にかかわるような攻撃はアウト。切島が相手なら参ったと言わせるのは無理だと思っていいだろう。そんなこと言うようなタイプではない。となれば、場外に落とすか行動不能。観客はガチンコファイトで行動不能っていうのが見たいのだろうが、先のことを考えるとガチンコは少し躊躇してしまう。
狙うなら場外。切島は空中で移動できるタイプでもないから、ぶっ飛ばせば場外は狙いやすい。問題はそれまでに疲労をためておかなきゃいけないってことで……。
「あれ、どこ行くんだ?」
「準備」
初めの対戦相手である切島にそう返して、人目のつかないところに行く。
最初から何もない状態で戦って勝てるような相手でもない。試合が始まるまでにできるだけ疲労をためておいて、即行でケリをつける。次を考えるならその勝ち方が一番だ。戦ってるやつらには悪いが、試合結果はほぼわかりきってるから見るまでもない。わからんのは今やってる緑谷VS心操くらいか。
よし、走るか。勝つために。
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