ハーメルン
ようこそ人間讃歌の楽園へ
彼は魔性教師に尋ねる。


 そして何より恐ろしいのがあの()だ。

 見つめられたら最後、こちらの心も何もかもを丸裸にされるようなあの目。
 こちらの考えも、人となりも、ともすれば未来でさえ見られているような気にさせられた目。
 あの目から放たれるプレッシャーは凄まじかった。
 教師でありながら、思わず彼に忠誠を誓いそうになったほどだ。
 彼の真の武器は恐らくあの目であると星之宮知恵は確信していた。
 黛柚椰はあの目を以ってして、先の結論に辿り着いたのだろう。





「佐枝ちゃんにはとても飼い慣らせないかもね……()()君は」

 脳裏に浮かぶ同期の女性に、彼女は同情の念を送っていた。

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