第14話 埋もれるもの
三人が対峙しているところに、一人の巨人がアルトリウスとキアランを探しにやって来た。そこで巨人がウェルスの方を見てこう言った。
「う?貴方は、ウェルス殿ではないですか?」
「そういう貴公は、巨人の英雄ゴーか?」
アルトリとキアランは、そんな二人を見て困惑している。まさかの出来事だ、ゴーが殿を着けて呼ぶ存在、それほどまでに、目の前の騎士は名のある存在なのか、と知らなかった自分達に疑問を感じた。
殺気立った空気は消え去り、二人を置き去りにして談笑し始めた二人を見やるに、アルトリとキアランは武器を納め二人に声を掛けた。
「談笑中悪いが、ゴー彼が何者なのか説明してもらえるだろうか。」
キアランがそう詰め寄ると、ゴーは大したものでもない風に行った。
「彼は最初の龍との戦争の頃から、龍と戦い続けたいわば、大王グウィンの戦友と言える存在、かつてその名を知らない者はいない程にその名は天にも響き、彼を謳う歌が作られたほどだった。
そのときの名は闇の騎士ウェルス。我々の世代は彼に憧れて龍狩りになるものがいたほどだ。」
「そんな昔の事恥ずかしいからやめろ。それよりも、聞きたいことがあったんだ。」
声色が変わり、興味深そうな声でウェルスは聞いた。
「あいつも、この龍狩りに来てるんだろ?こういう大々的な催しはあいつが一番好きだったからな。」
ゴーは、口をつぐみ慎重に行った。
「長子は、王を裏切った。そして、ロード・ランから追放され、王位継承権を剥奪され。消息をたった。」
ウェルスは、目を大きく見開き驚愕した。
《イタリカ》ピニャ
やっと、イタリカに到着か。
ああ、我等が騎士団にやっと帰還できる。向こうの世界は色々なものが有りすぎて、正直目が回る思いであった。
しかし、正門から出なく裏門から入れなど、アリスはどういうつもりなんだ?
うん?正門の方に何かいる…、タマネギ?なんだあれは、あんな鎧見たことも聞いたこともないぞ、
うん?随行員殿、何か、『あんな鎧がこの世界にはあるんですね。』いやいや、妾でもあんな鎧見たことないが。
と、アリスがあのタマネギの近くにいる、何か揉め事を起こしているのか?あのアリスをあそこまで激昂させているのは、何者なのだろうか。
「裏門へ向かっているところすまないが、正門の方へ戻ってもらえないだろうか。」
あれが何者なのか、確かめる必要がありそうだ。
~数十分前~
《イタリカ》アリス
うー、この篝火を誰が作ったかわからなかったけど、まさかこのタマネギだったとは、しかしこいついったいこんなところで何をやっているのやら。
「ちょっと貴方、こんなところで何をしているの?」
本当に何をしているんだか、こんなところに篝火なんて作っちゃって、壊せないから通行の邪魔よ。
にしても、反応がない。まさか無視?
「ちょっと聞いてるの?」
「グゥ…グゥ。」
ね、寝てる。どうしてこんなところで、しかも真っ昼間から寝れるんですかねぇ。
もしかして、私への当て付けですか、そうですかそうですか。
此方人等、数日まともな睡眠とってないのにねぇ!!ふざけんじゃないよ、ああああ。
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