5コア「緑カラー戦!!VSアトラーカブテリモン!!」
「おぉ!!ここがオオカブ町かァァァー!!」
「むえぇぇぇぇぇぇぇええ!!!」⬅︎便乗
「ちょっと、恥ずかしいからやめなさいよバカスラ!!」
「誰がバカスラだァァァー!!」
オウドウ都を出発したアスラ、エール、ムエの一行は、目的地であるオオカブ町へと辿り着いた。
この国の中心であるオウドウ都。その周辺にある6つの大きな町の1つオオカブ町。他の街と比べても街並みに並木通りが多く存在し、家や建造物も全てが木製である。首都の周辺にと言うだけあって人の数も多く、たいへん賑わっているのが伺える。
このオオカブ町がオウドウ都から最も距離が近いのもあり、新人達は先ずこの街に潜むカラーリーダーにバトルを挑む事が多い。
「いい?ちゃんと理解しなさいよバカスラ。私は別にあんたと旅をしたいんじゃなくて、あんたの頭の上に乗っかっているムエと一緒に旅をしたいんだからね?…そこら辺を履き違えるんじゃないわよ」
「むえ〜?」
「エール、オマエムエと会う前にオレに『よろしくお願いします』って言ってなかった??」
「っ!!……あ、アレは何かの聞き間違いよ!!勘違いしないでよね、バカスラ!!」
「だから誰がバカスラだァァァー!!」
「あんたしかいないじゃないアホスラ」
「くっ……どれも語呂が良いのが悔しい………」
雑談を繰り広げるアスラとエール。彼女によってどんどんアスラのあだ名が製造されていく。しかも超がつくほど語呂が良く、それでいてアスラらしいとも言えるあだ名であった。
エールもエールでどこかアスラに素直になれないでいた。アスラと手を繋いで以降、何故か彼を見ていると胸の奥が苦しく感じてしまい、つい強く当たってしまう。その理由がなんなのかは今のところ自分でもよく分からなくて…………
「おっ?……なんかあそこに人集りができてるぞ?」
「え?…あぁ、『市場』ね、オウドウ都にもよくあったわ」
アスラが人集りができている通り道を見つけ、それをエールが説明した。この世界での『市場』と言えば、所謂カードショップ。カードが所狭しと陳列しており、転売されている。
高値のカードなどはあまり取引されないため、基本的に、身分の高いエックスのエールはこんな市場など見向きもしない。
ただ、この最も身分の低いコモンのアスラは…………
「い、市場………こ、これが!?こんなに広くて長いのかよ!?」
目を輝かせ、感動していた。もちろんアスラの故郷であるスーミ村にも市場はあったが、ここまでたいそう立派なものではない。
「オレ、ちょっとカード買って来る!!」
「えぇ!?なんでよ!?…あんたこれからカラーリーダーに挑むんじゃないわけ!?」
「デッキ強くしてから行くに決まってるだろ!!…あんま金ないけど!!」
アスラはそう言いながらも満員電車のような窮屈さを感じさせる市場へと潜り込んでいった。まだ見ぬ新しいカードを発掘しに行くつもりである。
「……別にたいしたカードなんて置かれてないと思うけど…………って、あいつムエまで連れて行ってるじゃないの!?………あんなむさ苦しい集まりにカワイイムエを連れていくなんて何考えてるのよっ!!」
エックスであるエールはアスラと違って市場にさほどの興味も示さなかったが、アスラではなく、その頭の上に乗っかっているムエを追いかけるように自らも市場へと足を踏み入れた…………
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