桃エンドⅡ/こももももものうち
「私をぐちゃぐちゃにして」
左右から己の願望を、欲望を同時に吐露して行く。汗と一緒に、桃の香りが部屋に充満する。
「──桃」
一言で、二人を纏めて呼ぶ。楓は優しく笑って、小さく呟いた。
「いいよ、おいで」
「っ──楓は、そうやって……!」
「お兄さん、お兄さんっ!」
二人で半分ずつのし掛かり、馬乗りになって荒い呼吸を繰り返す。
「──私みたいな醜い奴を受け入れるなんて、楓はお人好しだったんだね」
「今更だね」
「……我慢出来ないけど、仕方ないよね。だって────」
瞳を妖しく輝かせて、桃たちは楓に顔を近付けると熱い吐息を耳に吹き付けながら──
「──楓が悪いんだよ」
そう言って、首筋に歯を立てた。
[9]前 [1]後書き 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:4/4
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク