其の十五 命駆とロード襲来!!の巻
臨海修行2日目、俺たちは修行のため制服姿で浜辺に来ていた。
「あーあ、海に来て制服なんてな…」
「修行にきているんですから当然です」
かつ姉はため息混じりに呟き斑鳩先輩がそれに返答した。
「まぁまぁ、この後自由時間があるんだから良いじゃんかつ姉」
すると、煙玉とともに霧夜先生が現れた。
「揃ったなお前たち、今日は命駆の修行を行う!!」
命駆、戦闘前に自発的に忍装束を脱いで自らを追い込み、素早さと攻撃力を上げる特殊な術である。しかし、この術を使っている間は防御力が極端に下がってしまう、まさに諸刃の剣である。
「始め!!」
霧夜先生の合図とともに俺は自身のエネルギー、チャクラを放出し制服姿から水着のみの姿へと変わる。対する斑鳩先輩も同様に命駆状態になる。
「命駆中は、敵の攻撃1発1発が致命傷になりゆる!当てても当てられるな!」
「「はい!!」」
その後、飛鳥達も命駆状態となり訓練を続けた。
「やっと待望の自由時間だぜ」
修行が終わり、いよいよ自由時間となったので俺は水着状態となる。と言ってもさっき命駆状態の時に着ていたのと同じ海水パンツなのであんまりさっきと変わらないのだが…そういえば、先程の修行の際にいいことを思いついた。これが使えるようになればリューマでの戦闘ももっと自由になれる。
「もっと強くなって…いつか『世界一カッコイイ忍者』になる…」
「うーん、気持ちいいな〜」
そして再び浜辺、そこではみんながそれぞれ思うように海を満喫していた。斑鳩先輩は水蜘蛛型のサーフィンを、柳生と雲雀はお互いにサンオイルを塗っており、かつ姉は飛鳥の水着を盗んで追い回されていた。俺は海に潜って自由に泳ぎ回っていた。
「ん?」
ふと海岸の方に目を向けると先ほどまでパラソルの下でくつろいでた霧夜先生が顔色を変え森の方へと向かっていた。
「どこいくんだろう…?」
「飛鳥さん、霧夜先生と竜司さんを見かけませんでしたか?」
自由時間が終わり、飛鳥が食事の為にかまどの薪に火をつけていると斑鳩が話しかけて来た。
「え?いいえ、私は……」
「霧夜先生に明日の予定を聞こうとしたんですが…竜司さんもさっきからどこにもいませんし……」
一方霧夜は、崖の上に立っていた。彼には1通の手紙があった。手紙には…
『あの崖で待ってます。あなたの大切な教え子』
と書かれてあった。
「ええと…たしかこっちに行ったと思うけど……」
霧夜先生を追って俺は制服に着替えて森の中を探し回っていた。
「霧夜先生…昨日の夕飯の時からなんか様子がおかしかった…一体どうしたんだろう…」
雲雀が『スーパーニンジャ』の事を話してからどこか寂しそうに考え事をしているところがあったので気になっていたのだ。
「どうした?考え事か?」
「っ!?」
突然声が聞こえ、そちらを振り向くと
「炎佐…なんでここに…」
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