ハーメルン
毛玉さん今日もふわふわと
毛玉は地に墜ちる


・・・・・

睨み合い、私に目力なんてものは存在しないが睨み合い。
毛玉とでっかいワンコロが睨み合ってる絵面なんてそうそう見られるもんじゃないだろうな〜
私なら即ネットに上げてるな〜

沈黙を破るように、霊力を集中して放射し、ワンコロから距離を取る。
野生の生き物ってのは、自分から逃げる奴を積極的に追いかけるものだと、どこかで聞いた。
それは、相手が逃げるということは、その相手は自分より弱いということだからだと。
じゃあ襲っても大丈夫じゃん?的な感じで。

予想通り私を追いかけてきたワンコロ。
宙に浮かんでいる私に対して地を蹴って飛びかかってくる。
霊力を集めて一点集中、上に撃って体を急降下させ、ワンコロの真下へと潜り込む。
ぶつかる前にもう一度、今度は下に撃って自分の体を打ち上げる。
私の真上はワンコロの腹、そこへぶつかっていく。
だけど、重さが全くない私がちょっとぶつかった程度ではハリセンで撫でられた程度。
だからぶつかる時に、霊力を思いっきり流す。
ふわりと浮き始めたワンコロ。
いくらもがいても、上空へと向かうその勢いを止めることはできない。

高すぎて怖くなってきたのか、体を縮め動かなくなっていた。

流し込まれた私の霊力はもうすぐ尽きて、地面へと落下し死ぬだろう。

……………ダメだよねこれ

落下し始めたワンコロ、ぐるぐると空中で回りながら地面へと落ちていく。
頭から地面に衝突しようとした瞬間、私は横からワンコロにぶつかった。
慣性が変更されて、横向きにふわりと浮き始めるワンコロ。
浮遊状態を解除、地面へと落下する。
背中から落下し地面に叩きつけられる。
私が聞いても情けない声をだしながら、即座に去っていった。

殺傷ヨクナイ
いやさ?よくよく考えてみたんだよ。
あのまま落ちたらさ、私の目の前であのワンコロミンチだったじゃん?
私、グロ画像とか見ると二日は忘れられないからさ、そんなものを見るわけにはいかないんだよ。
それに、私を襲ってきたとは言え、それは私がいかにも怪しい見た目してたからだろうし。
あのまま死んでたら、私が殺したってことになるし、私十年は引きずるからね。
それに特に恨みないし。
つか犬は好きだし。
いや猫も好きだけれども。

まあいいや、とりあえず先へ進もう。
先はまだまだ長い………知らんけど。




お…………
なんだこの山…………よく見えないけど…上の方に家がある?
でも……この山普通じゃないよね?
だって……羽生えた人型の何かが飛び去っていくの見えたよ?
怖くない?UMAしかいないのかこの世界は。
いや、幽香さんが一番会った中で一般人ぽかったけど。
でもあの人霊力とかその類のやついっぱいあるし、多分人じゃないんだろうなぁ………

とりあえず入るのはやめておくか。
こんな山、湖の近くにあったっけなぁ……?


ぬぅ………やっぱり人影が見えるなぁ………
直視するのは怖いし、ささっと抜けてしまおう。
人影の見えない場所を探し、ずっと山の中へ進んでいく。

・・・・・・・・・・・?

あれ………なんかおかしくね?

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