4話 その時少年の意識は途絶えた
「さてと・・・」
どかっと椅子に座って我が物顏で座るクリス。
「この状況説明できるのか?お前・・・」
「いえ、まったく・・・なんでこんな摩訶不思議体験ビックリアンビリバボーになってるのか俺にわかりません」
いまだベットの上で縛られている少年はうーんと考えるもわからず、真っ直ぐクリスを見る。
「・・・ハッ!もしやこれは」
「?・・・なんかわかったのか?」
「これが噂に聞く逆異世界転移か!」
「なんだそれ?」
「あっごめん、たぶんていうかこれ絶対間違ってるわ」
「だったら閃いて言ってんじゃねえ!期待しただろうが」
まじごめんと謝る少年にクリスはため息をついて自身の携帯を取り出してカチャカチャと動かすが反応せずまたため息をつく。
「あの馬鹿達も連絡繋がらないしいったいどうなってんだ?」
「それってたぶん此処の電波がそれに対応できてないだけじゃない?」
「え?なんでそんなことわかるんだよ?」
「だって雪音さん・・・此処の人の世界の人じゃないしこの世界と向こうの世界が繋がるとは思えない・・・かな」
「・・・」
「ん?」
「なんか普通にその通りすぎて納得しかけたんだけどずいぶんと詳しそうだな」
「アニオタの理解力と無限の想像力・・・なめてもらっちゃいけない」
黙ってこっちを見るクリスにあれ?っと首を傾げて見ては詳しそうに話していたことから、ああ・・・そうかと少年は想像力豊富な為こうゆうのは簡単に想像できるとえへんと威張り散らして見せる。
「あっ一応補足するとね、この世界はノイズもいなければシンフォギアなんて存在してないよ」
「ハァ!?ノイズもシンフォギアも存在しないだぁ!?」
「イエスでございます」
驚くクリスに頷く少年。
「そうは言ってもなあ・・・直ぐに信じられられるわけないだろ」
「まあそうだよね・・・突然言われたら怪しさ満点だもん、でも此処にあるポスター見たでしょ?」
「あっああ・・・あれか」
クリスが写ってるポスターを見てはまた少年の方を見る。
「ただの一般人がシンフォギアなんて国家機密に触れてる奴知れるわけないじゃん」
「ふーん・・・ポスターはいいとして」
「・・・?」
「これは流石に引いた・・・」
そう言ってクリスは先ほどの雪音クリス抱き枕を取り出す。
「グホァ!」
クリスが見せたとたん吐血しだし倒れる少年。
「自分の好きな子に好きな子の抱き枕見られた、めっちゃ死にたい・・・」
「コイツ・・・そうとう重症だな」
「やっべ恥ずかしくて顔隠したいのに後ろに縛られてるから隠せないつらい・・・」
恥ずかしくて悶える少年にクリスはジト目で見ながら仕方ないと立ち上がって少年の拘束を外していく。
「ゆ・・・雪音さん?」
「勘違いするな?少し信用してやるだけだからな!」
「・・・」
帰る方法もあるしなとちょっと恥ずかしがりながら拘束を解いてやるともう一度少年の方を見ると少年はずっとクリスの方を見ておりどうした?と少年の前で手を翳してあることに気付く。
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