9話 そこには怒りの推しがいた
「・・・えへへ・・もう食べられないよ未来ぅ・・・」
「ウゥ・・・アナコンダはやばい・・・かなりやばい・・・死ぬぅ・・・」
「・・・えぇ・・・」
顔を引き攣らせて一緒に寝ている二人を見てクリスは考える・・・
「アタシの次はこの馬鹿が来るのか・・・いったいどうなってんだ?」
響は幸せそうに少年に抱き着いて寝ている・・・少年はそれに完全絞められている為、とても苦しそうな表情をしていながら眠っている。
「・・・これどうしよう・・・」
見た感じのカオスぶりに頭を悩ませる。
「たぶんコイツそんな関係ないように見えるけど・・・ほおっておこう」
朝からツッコムのも疲れてしまうためクリスは考えるのをやめ、二人とは違う位置に座ってあったまる。
「・・・あれ私・・・」
しばらくして目が覚める響。自分が見たことない場所に気付きまた何かを抱き締めているのを感じて顏を向けると寝ている少年が目の前に出てくる。
「・・・え?・・・ハッ!これはもしかして夢だでないとこんな一緒に寝てくれる彼氏なんていないよね!?」
目の前の出来事にまともな思考ができておらず目の前の少年を夢の中の彼氏として見て抱き寄せ・・・
「えへへぇ・・・夢なら何してもいいよねぇ・・・」
笑顔で少年の顏を近づけさせる唇を近づけさせる響。しかし此処には響と少年だけではなくもう一人いたのである。
「良いわけないだろこの馬鹿あ!」
「あいたぁ!?」
「グヌゥ!?」
クリスの全力のチョップを響の後頭部にぶつけ、その衝撃でそのまま響と少年の額に激突し痛みに悶える。
「いったあいい・・・あれ?夢じゃない・・・あっクリスちゃんいたの?」
「いたもなにも最初からいたわ!なに初対面の人にしかもちゅーしようとしてんだ!」
「だって夢だと思ったもん!私だって春欲しかったんだもん!」
「全力で抱き締めたんだぞ、よく見ろコイツめっちゃ苦しそうじゃねえか」
「いや、それはさっきクリスちゃんが私を殴ったからで・・・」
「なんか言ったか?・・・」
「なんでもありません・・・ゴメンナサイ」
涙目で訴えるもクリスの圧力に負け、直ぐに謝って少年から離れる。
「お前もいつまで寝てんだ!さっさと起きろ!」
そしてまだ寝ながら痛みに悶える少年の方を見て再度額にチョップをかます。
「いったああいいいい!」
飛び跳ねるように飛び上がり目を覚ますと響が目線に入り。
「雪音さんの次は響がきたあ!?」
「ど・・・どもー・・・」
「そのくだりはもうやったわ・・・」
驚く少年に挨拶する響に呆れるクリス。
「よし・・・じゃあお前ら起きたところで・・・正座しな」
「「え?なんで?」」
「聞こえなかったか?・・・せ・い・ざ・・・しろ」
「「あっはい」」
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