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『ウラキ中尉、聞こえますか!こちらアルビオン!
ウラキ中尉、聞こえますか!?』
「こちらウラキ、今コロニーを出た...」
『ウラキ中尉無事だったんですね!今アルビオンは...』
「なっ...なに?」
通信士の声を妨げかのようにコウを待っていたのは緑色のMAノイエ・ジールを駆るパイロット、アナベル・ガトーであった。
「フフフ、腐った連邦に属さねば、苦しむことはなかっただろうに」
『どうしました?ウラキ中尉?ウラキ中...』
通信を切り、目の前のMAを見て驚いた。
「待っていたのか、俺の為に...!」
自らの退却の機会まで捨て、コウとの決着をつける為に待っていたのだ。
そしてノイエ・ジールからビームサーベルが展開され
同じくコウの駆る試作3号機デンドロビウムからもクロー・アームの奥から射出された大型ビームサーベルを展開した。
先に動いたのはノイエ・ジールで、ビームサーベルを振りかざし斬りかかろうとしたがデンドロビウムに防がれ
両者の鍔迫り合いが始まった。
「でぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁ!!!」
「せぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁ!!!」
「ぬぇあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ぬぉぉぉぉぉあぁぁぁぁぁ!!!」
二人は叫んだ、決着を着けるために。
sideサミラス級「マダガスカル」
二人が戦っている中、バスク・オムが私怨に駆られていた、バスクはノイエ・ジールに向けてソーラ・システムを放つよう指示した。
しかし、その射線上には味方艦隊が残っておりバスクはそれすら関係なく放とうとする。
「お待ちください!我が連邦の艦も前に・・・大佐!!」
男は止めようとしたが聞く耳すら持たず、バスクから出たのは凶悪な笑みであった。
その頃、コウとガトーは格闘戦を繰り広げていた。
「くぅぅぅぅ!!」
「ぬぅぅぅぅ!!」
二人の機体に側面同士がぶつかり合い、そのまま通り過ぎたが、ガトーのノイエ・ジールがすぐさま機体を反転させ、肩部からメガ粒子砲を撃った。
コウも機体を反転させるが、ガトーの撃ったメガ粒子砲がクロー・アームに直撃、もう一つのクロー・アームからビームサーベルを展開するも、ノイエ・ジールの有線式クロー・アームによって握り潰すと同時にデンドロビウムの背後に回った。
「後ろかぁ!!!」
「遅い!!!」
ノイエ・ジールのサブ・アームでデンドロビウムの背後に取りつき、分離出来ないようにした。
「どうだ!!分離も出来まい!!...ん?」
ガトーが見たのはソーラ・システムの照準がこっちに向いているとこだった。
そして、光が放たれた。
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