ハーメルン
【完結】ドクター「オペレーターと仲良くなりたいけどどうすれば良い!?ミッドナイト!」
終局
「……見事!」
弾丸がシールドを打ち破った。
が、
「……本体、無傷かよ!」
男の装甲に何一つ傷が付いていなかった。
何という耐久性だ。
「だが、約束は約束だ。私は手を引こう」
「えっ、良いのか?」
「良いも悪いも、そう言う話だったろう」
「いやまぁそうだけど……」
男はハンマーを降ろし、戦闘態勢を解いた。
俺も切り札を片方しまい、空の薬莢を抜いた。
「感謝する」
「何故?」
残った弾を装填し、もう一丁の切り札も再装填する。
これでもう弾は弾倉内の数しかない。
……3ヶ月分の努力を打ち切っちまったかぁ……。
「不本意な依頼を終わらせてくれた」
「ああ……」
「しかし、私の稼ぎが消えてしまう」
「それは、」
「お前は、本物のロドスのドクターだろう?」
「!」
気付いていたのか?
「どうだ、私は合格か?」
……意図を察するのに少し時間が掛かった。
「ああ」
「そうか。また近い内に会おう」
「その時はちゃんと就職活動の格好で来いよ。しっかりスーツ着てな」
「む……わかった」
男は踵を返した。
あ、一つ聞き忘れた。
「あ、待て!名前を教えろ!」
「――――――マドロックだ」
「おう、待ってるぞマドロック!」
―――――――――
……さて、
「………………」
何か物凄く不機嫌そうなスペクターが俺の脛を無言で蹴った。
痛い。
「なんだ」
「べっつにぃーー?」
「何とかしただろ」
「いーえー?ただドクターはとんでもない人たらしですわ」
「人聞きの悪い」
「事実を言ったまででしてよ。全く……あの子も苦労してるわね」
「あの子?」
「ひーとーりーごーとー!」
「そうかい。さて、時間を無駄にした。行くぞ」
「ええ」
――――――――――
「遅いぞ、ジョージ」
ホールに到着した時、既にテロリスト達は制圧されていた。
「特大にやばい奴と交戦していた。許してくれ」
「ほう?興味深いな」
「心配すんなエンカク。また会える」
「さて、盟友よ」
シルバーアッシュが真ん中に縛られている男を指差した。
「どうする?」
……この男は、俺とロドスの名を騙ったリーダーだ。
「こいつ、私達のおうち、汚した……!」
マンティコアが敵意を顕にしている。
マンティコアの頭を撫でて落ち着かせる。
「よう負け犬」
「な、なんだお前達!!」
「質問に答えろ」
「な、なんごふっ!?」
切り札のグリップで頭を殴りつけた。
「質問しているのはこっちだ。答えろ」
「ひ、ひっ……」
「お前たちは何者だ」
「お、俺達はロドス……」
引き金を引く。
男の股下を弾丸が抜け、地面に大穴が空いた。
[9]前話
[1]次
最初
最後
[5]目次
[3]栞
現在:1/2
[6]トップ
/
[8]マイページ
小説検索
/
ランキング
利用規約
/
FAQ
/
運営情報
取扱説明書
/
プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク