ハーメルン
アラサーがVTuberになった話。
120話  3D配信 その1


「敵わないよね、ホントに」
「ですね」

 お互いに顔を見合って笑う。朝比奈先輩ですらそういう風に考えたりするんだなぁ。ちょっとだけ親近感を抱く。失礼かもしれないけれど。ちなみに3D配信の待機場では既に高額スパチャが何件も投げられていた。凄い。


◇◆◇◆◇◆

「3Dお披露配信来てくれてありがとー」


    公家
    ¥2,000


 おめ


    姫騎士
    \5,000


 ビクンビクン


    トライデント山下
    ¥10,000


 こ、こいつ……動くぞ?!


    アレイナ・アーレンス
    ¥50,000


 んほおおおおおお

んほるな

動くが独特でちょっと気持ち悪い

なんでちょっとクネクネしてるんですかねぇ

その動きやめろww


「MA☆TTE! いつも通りなんだけど?! クネクネしてるって何ぃ!?」

 いつもの配信と変わらない様子。緊張とかそう言うのはあまり無さそうだ。リアルイベントの時は流石に直前に事故とかあって結構切羽詰まっていたような様子もあったんだけれども。お手手同士を合わせて動かしたり、身体を横に動かしたりとかそういう動きの事を視聴者の人たちは『クネクネ』と言ってるんだろう。何となくそういう癖のある動きしちゃうのは分かる。私も多分意図してないところでそういうのあるだろうし。

 でもそう言った普段のガワでは見れないような新たな一面も垣間見る事の出来る3D配信と言うのはファンにとっては特別なものなのだ。勿論ファンだけでなく演者にとっても、だ。それを目標とする演者さんが多くいるくらいである。私にとっては無縁なお話かもしれないけれども……いや、こうして先輩の配信のお手伝いで参加させてもらってる以上、無縁というわけでもないか。光栄な話だ。

[9]前 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:2/9

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析