ハーメルン
ロドス劇場
喧騒の夜に紛れる狼(中)

ペンギン急便の者たちも、狙撃してくる相手が敵がどうかを把握しきれてはいないだろうと判断したヤマトが、彼らを混乱させないようにと考えたのが理由だった。

「では、俺は狙撃ポイントに着く。よろしく頼む」

「うん、そっちこそね」

ヤマトは()()()が入った袋を持ったバイソンが大地の最果てに入るのを見届けると、いつの間にか居なくなっていたモスティマのことを頭の片隅に入れつつも移動し、その数分後には陣取った場所から店内にいるマフィアたちの頭に矢を撃ち込んで行くのだった。

****

「あ、報告なんですが敵を狙撃して僕らを援護してた人と会いました」

マフィア達に襲撃されるちょっと前に、バイソンがスナイパーの存在を伝えると、ゴム弾をマガジンにセットしているエクシアが少し気になったのか質問した。

「へー、どんな人だった?」

「えーと、何でもテキサスさんに恩があるっていう、ヤマトって名前のループスの男のk「「ヤマトだと(だって)!?」」え、どうしたんですかテキサスさんにソラさん」

「いや、…ひとつ聞くがそいつはどんな格好だった?」

急に食いついた2人の反応に驚きながらもバイソンはテキサスの質問に答える。

「えーと、髪や尻尾の色は白よりの茶色で服装は黒いコートに黒いズボンでした。あと、なんかずっとポーカーフェイスで喋るのが苦手そうな印象を受けました」

「そうか…アイツが…」

テキサスはそう呟きながらも、色々と疑問に思うことはあるけれど彼がこちら側にいるのなら立ち回りは楽になる。そして姿を表さないのもロドスが関係していると思われないようにしたのだろう、とテキサスは考えると少し肩の荷が降りたように息を吐いたのだった。

(……ただ、ヤマトの詰めの甘さには後で説教してやる必要があるな)

一方で、落ち着いたらやるべきことが増えたことには関しては疲れたようなため息を吐いた。

[9]前 [1]後書き 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:6/6

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析