ハーメルン
銀子ちゃんを可愛い可愛い×5するだけの話(+短編集)
7. JCの話
JC銀子ちゃんは恐る恐るその言葉を口にする。
「……その、高校生の私と八一って……今はどういう関係……なの?」
あ、それ聞いちゃうんだ。
JC銀子ちゃんそこ気になっちゃうんだー、そっかそっかー。
えー、どうしよ困ったなー。なんて答えればいっかなー、うーん。
「どういう関係って、それは……ねぇ? JK銀子ちゃん」
「……なーに?」
知りませんけど? みたいな感じの表情をするJK銀子ちゃん。もとい……俺の彼女。
うーん困ったなー。つまり俺とこの子はそういう関係なんだけどー、これって言っちゃっていいのかなー?
他の誰かならともかく、相手は誰あろう銀子ちゃん本人な訳だしなー。
「俺とJK銀子ちゃんの関係……こういうのって話しちゃっていい事なのかな? どう思う?」
「し、知らないそんな事っ、自分で考えれば?」
つーんとそっぽを向いちゃう俺の恋人。
だがその声色は少し弾んでいて、それを暴露するのを決して嫌がっていないのが分かる。
中学生や小学生、あるいは幼女の銀子ちゃん達にとって、高校生の銀子ちゃんの情報というのは自身に関する未来の知識に該当する。
となればここで「君は将来俺と付き合うんだよ。そしてラブラブになって結婚するんだよ」なんて事を話してしまった場合、それを知った事が原因でタイムパラドックスが起きちゃう……なんてのはSF小説とかで良くある設定だ。
しかしここに居る銀子ちゃん達はなにもタイムスリップしてきた訳では無く、これは単なる夢。そう、ただ俺が見ている夢でしかないのだ。
だったら別にー、打ち明けちゃっても問題ないかな? みたいなー? ていうかぶっちゃけ俺と銀子ちゃんが両思いだって事を過去の銀子ちゃん達に教えてみたいっていうかー?
「……ま。別に隠すような事でもない……よね?」
「……かもね」
言いながらちらっと視線を向ければ、JK銀子ちゃんも俺に視線を合わせてくる。
よし、確認おーけい。この子の許可が出たなら話しちゃっても大丈夫だろう。せっかくだしと俺は立ち上がって、みんなの見やすい場所に移動する。
「ほら銀子ちゃんも、来て」
「ん……」
するとJK銀子ちゃんも膝の上から幼女を下ろし、すくっと立ち上がって俺の隣に並ぶ。この子なんのかんの言ってノリノリだな。
そして俺は浮ついた気分を落ち着かせる為、一度大きく息を吸って……よしっ!
「えー、実はですね! 私こと九頭竜八一と空銀子さんは、現在お付き合いをしておりますっ!」
きゃー! 言っちゃったー!
隣ではJK銀子ちゃんもうっすら頬を赤くしているが、照れながらも何処か嬉しそうな顔だ。
「えっ──!」
「お付き合いって……!」
さすがにその事実は衝撃的だったのだろう。
驚きのあまり両手で口元を押さえるJS銀子ちゃん。そしてJC銀子ちゃんに至っては、もう絶句といった感じの表情をしている。
まぁそりゃ驚きだよね、気持ちは分かるようん。だって俺自身ちょっと前までは銀子ちゃんとそんな関係になるなんて思ってなかったし。
とそんな中幼女銀子ちゃんの表情は……ぬ、これは読めないな。この話を聞いて無反応では無く、おめめを二度三度ぱちくりさせていたのだが……やがていそいそと食事を再開した。お、甘エビを手に取った。本当によく食べる幼女だ、可愛い。
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