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○★月○○日
この前はオレンジの木の様子を見れなかったので、
今日こそは様子を見に神社へ向かう。
参拝を終えて木の方へ行くとすっかり成木まで成長していた。
木陰に巫女さんが座っており、なぜか植木鉢を持っていた。
オレンジの木は成長が早いですね、その植木鉢はなんですか?
と巫女さんに聞いてみた。
「花に好かれる人間なんているのね。」
植木鉢をもった花妖怪が現れ、巫女さんに手渡してきたそうだ。
その花妖怪が言うにはこの前水をあげた花が俺のことを好きになったらしく、
一緒にいたいという願いを花妖怪が聞いて植木鉢に入れてあげた。
盛大な肩透かしだったわという巫女さんは呆れ顔だった。
植木鉢を受け取って花を見る。
この黄色い花はなんていうだろうか。
○★月○×日
花は家の前に置いておくことにした。
埴輪の隣だ。
そういえば埴輪があれ以降でないが、
埴輪が出る条件はあるのだろうか。
日課を終え神社へ向かうと木を眺める巫女さんがいた。
巫女さんは木になっているオレンジが気になっているようだ。
「やっと来たわね。さあこの蜜柑?をとるわよ!」
元気な巫女さんに圧されてオレンジを採集することにした。
巫女さんは空を飛んで上から、俺は下のほうになっているオレンジを取っていく。
オレンジを手に取るごつごつしてしっかりとした重量感があり、
よく育っているが昨日は成ってなかったのにこの木はちょっとおかしいな?
全部で20個ほど手に入った。ゲーム的に考えると取れすぎでは?
試しにオレンジを食べてみるとうんまい!
なんか力が溢れるような気がするな。
巫女さんははじめて食べる味に少々驚いているようだ。
「これはこれで美味しいわね。あとこの力はなに?」
フルーツパワーか、ちょっと試してみよう。
オレンジの木をスコップで回収してみると、
そのまま竹籠の中に収納された。
フルーツパワーすげえ!
巫女さんもびっくりの効果だ。
とりあえず木は植え直しておく、
巫女さんは木の植え替えはできないようだ。
○★月○△日
【我が信徒よ。新しい石像を作ってくれ。】
神様から新しい石像作成をお願いされる。
使う素材はDIYで作ったよくある庭石を使う、
石工道具を使ってガンガン形を整えていく。
前よりは人っぽい見た目になった気がするが、
相変わらず表情や腕や足などは難しい。
下手に削ってしまうと形がおかしくなって、
はじめからやり直しだ。
なんとかできたものを神社に持って行き、
巫女さんに新しい石像を渡す。
巫女さんの簡易的な奉納の儀を見ながら、
石像を見比べてみると古い石像が若干黒ずんでいるのが分かる。
古い石像も灰色だったはずだが、黒い褐色の石像になっていた。
○★月○□日
今日は蕎麦を啜った後に、貸本屋へ行った。
稗田の嬢ちゃんが書いている縁起に追記があったから、
この前の異変がどう書かれたのか読むためだ。
縁起には幻想郷が赤い霧に包まれたことや、発生源が霧の湖の湖畔に立つ赤い館であること、
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