STORY6:月一試験-序・雷VS炎
SIDE:無し
今、オシリスレッドの一室で試験勉強が行われている。メンバーは4人。部屋の持ち主でGX主人公の十代、一番の成長株の翔、コアラみたいな感じの隼人、そして隣室の黎だ。
といっても、まともに勉強しているのは隼人と黎だけだ。
なんでも隼人は、流石にテストの最低ラインはクリアしないと、留年している身だからいつ退学になるのか分からないという。
「ま、理由は何でもいいさ。テストは勉強する理由まで問わないからな」
「教えてくれてありがとうなんだな。オレ、頭あんまし良くないから、大助かりなんだな」
「お安い御用だ」
黎は転生前の高校では学年次席の頭脳の持ち主で、更に大学も国立にストレートで合格した大学3年生。高校1年生の勉強はもう復習程度でしかない。
で、十代と翔が何をしているのかと言えば……。
「ぐが~、すこ~。ぐが~、すこ~」
「神様……。どうか、どうか僕に奇跡を!」
「…………………………、お前ら真面目にやる気無ぇだろ!」
十代はベッドで爆睡。翔はひたすら魔法カード『死者蘇生』に向けて祈りを捧げていた。
十代は実技で少なくとも留年・退学は無いとして、翔は1分でも多く勉強をした方が良いのではないかと黎は思う。
ピン! と黎は1つ面白い事を閃いた。
「翔、翔?」
「何スか、僕は今忙しいんス!」
「(祈りに時間を割くなよ……)この10枚のカードの内からどれか1枚引いてみな。運勢を占ってやる」
「やる!」
神頼みなのだから占いにも頼りたいのだろう。思いっきり喰い付いて来た。
バッ、とデュエルモンスターズの10枚のカードを手札に持つ形で広げる。
「んんんんんんんんん……………、コレ!」
少々悩み、そして手にしたカードは……。
『降格処分』
「ぎゃあっ!」
翔は泡を吹いてぶっ倒れた。
「そんなショックか……」
「翔、大丈夫かぁ?」
因みに残ったカードは……
『天使の施し』
『奇跡の降臨』
『奈落の落とし穴』
『強烈なはたき落とし』
『終焉の王デミス』
『あまのじゃくの呪い』
『ヘイト・バスター』
『門前払い』
『墓場からの呼び声』
5分の4の確率で酷い結果だったのは秘密である。
SIDE:黎
[9]前書き [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/11
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク