ハーメルン
仮面ライダーアズール スピンオフ・アプリ
EP.01[悪意の再来]

「本当に倒せないってこと……!?」

 度重なる攻撃による疲労感と何度も復活する事への絶望感から、ピクシーに変身しているアシュリィが呟く。
 しかし、アズールは首を横に振った。

「まだ手はある。斬っても殴っても吹き飛ばしてもダメなら!」

 そう言って彼が呼び出したのは、アーカイブレイカーだ。
 機首からプレートとメビウスユニットを分離し、アプリドライバーへと手早く装着していく。
 そしてさらに、マテリアフォンをアプリドライバー(メビウス)にかざした。

《エタニティアプリ!! 夜空に瞬く幾千の綺羅星!! 銀河を彩る神々しき惑星!! 無限に拡がる大宇宙、エヴォリューショォォォン!!》
「お前たちが本当にその泥水そのものなら、これが効くはずだ! ハイパーリンクチェンジ!」
《スワイプ!! シャイニングサン、ハイパーリンク!!》

 アズールメビウス シャイニングサン。攻撃特化のバトルスタイル。
 破壊的な極熱の閃光によって対峙するモノ全てを焼き滅ぼす力を持つこの形態であれば、浅い泥水程度などほんの一瞬で蒸発させる事が可能である。
 アズールはそれを実行すべく、自らの掌から光球を生み出す。
 だが。

「うっ!?」

 球体から熱光線を放とうとした瞬間、一行の頭上に黒い大穴が開き、光は吸収されて急速に萎んで消滅してしまう。

「なん……だ!? 今、何が!?」

 穴が消え、アズールは原因を探るべく周囲を見回す。
 そして、バイパリウムたちが道を開けるかのように左右に散開して跪いている事に気がついた。
 向こう側から歩いて来るのは、一ツ目の銀仮面を被った人物。背格好からして、翔や響と同じ年頃のようだ。

「アレは……誰だ?」

 キアノスが訝しんでいると、仮面の少年は五人に向かって語りかける。

「アシュリィ、ツキミ、フィオレ。そして天坂 響に天坂 翔……とうとう会えたな」

 仮面越しだが名前を挙げた順番に視線を送って、少年は怒りの声を発する。

「久峰の血族でありながらホメオスタシスに与する、恥知らずの裏切り者め!!」
「……お前は何者だ!?」

 久峰の名を聞いたキアノスが戸惑いと共に問いかけると、少年はその銀仮面を外した。
 そこにある顔を見て、アズールたちは驚く。
 仮面の中にあった少年の素顔は、年齢の差による違いはあれど、あの久峰 遼に瓜二つだったからだ。

「俺の名は久峰 業(ヒサミネ ゴウ)!! 貴様らが海底に幽閉した久峰 遼の息子だ!!」

 乾いた音を立て、少年の投げ捨てた金属の仮面が泥の上に落ちる。
 仮面ライダーたちの新たな戦いは、知らずしらずの内に幕を開けていたのだ。

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