一章 第七話 明かされるMr.シルバー
2092年 8月 沖縄
達也とリーナは沖縄にいた。
リーナ「タツヤ。みて、これほしいなー。」
達也「お前、今日は遊びじゃないんだぞ」
リーナ「少しくらいいいじゃないのよ。」
達也「お前は……。とにかく、行くぞ。」
沖縄県 恩納基地
ここは第二次世界大戦以降はアメリカ軍の基地だったが、第三次世界大戦にてアメリカ軍が一斉退去したためそのまま日本の国防陸軍が使い始めた。
恩納基地に付くと、国防陸軍独立魔装大隊の隊長に就任予定の風間晴信大尉と真田繁留中尉が待っていた。
風間「お待ちしておりました。私は国防陸軍大尉の風間晴信です。タツヤ=シールズ少佐殿とアンジェリーナ=シリウス少佐殿ですね。」
達也「確かに私がタツヤ=シールズです。」
真田「国防陸軍の中尉真田繁留であります。」
達也「恩納基地の教官殿自ら案内ですか…。ありがとうございます。」
風間「貴殿方は今回の主役ですからね。それと、タツヤ殿はバランスから聞いていたのでまずは技術部門へ向かいましょうか。真田、案内を頼む。私は先に待っている。」
真田「はっ、」
風間が去っていく。
達也(古流の動き。…忍術か。)
真田「では行きましょうか。」
真田に案内されたのは技術部門。
達也が気になっていたハードの製作部門だ。
真田「少佐殿は自分に合うCADが無いんでしたよね。」
達也「……大尉殿ですか?」
真田「はい。」
達也「確かに無いですね。」
真田「なら、これを使ってみませんか?」
真田がとあるケースを取り出した。
達也「これは…。」
真田「これは、私が一から組み上げた特化型のCADです。試してみませんか?」
達也「いいんですか?」
真田「ええ。実践データを取りたいところでしたので。」
達也「わかりました。後で自分で調整してみるので、データは明日取りましょう。」
真田「そうですね。それよりも、自分で調整できるんですか…。」
達也「ええ。唯一の趣味なんでしょうね。スターズでも《ループ・キャスト》システムを実現可能にしてしまうほどにはね。」
真田「では、貴方がMr.シルバーでしたか。」
―Mr.シルバー―
USNAにて《ループ・キャスト》システムを空想上の産物から理論上の産物に変えた天才CAD技師
―CADのソフトを二三世代飛躍させたといわれていたり、
―年齢や所属や出身などの個人情報は不明であり、わかっていることは性別だけといわれている。
達也「いかにもそうですが…。ハードがね。からっきしでして。」
真田「そうですか。先程渡したのが、貴方が公開したループキャストを入れてあります。」
達也「ループキャストに耐えられるCADが…。貴方は素晴らしい技術屋のようですね。私はUSNAに渡った日本人の間に生まれました。しかし、親に捨てられて孤児院に預けられていたところをバランス中佐、今の義母に保護されました。」
真田「なるほど…。そのペラペラな日本語と見た目はそういうことだったんですね。」
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