幼女(アメリカ内)戦記
「どうしてこうなった」
アメリカ太平洋岸連邦名前の元ネタは高い城の男だが、もちろん日本の傀儡国家ではない。アメリカ西岸国がしっくり来なかったので改名。陸軍航空隊女子補助飛行隊所属の操縦士である彼女、味方からは白銀、敵からはコロラドの悪魔の異名で知られるターニャ-デグレチャフは眼下に広がる景色を見ながらそう言った。
下ではアメリカ太平洋岸連邦軍とアメリカ連合国軍が戦っていたが、両軍ともにM1921戦車史実におけるM1917戦車を運用しているため見分けがつかない。
識別用にアメリカ太平洋岸連邦軍は星条旗のカントンの部分のみを切り取ったような自国の旗を車体上面に描いているがやはりわかりにくい。ロックアイランド造兵廠あるいはジェームズ-カニンガム記念人民工廠と改名されたカニンガム社が彼我のどちらかの勢力圏内有ればM1926中戦車かM1軽戦車ともにカイザーライヒ本編では登場していないが本小説内では少数のみ量産されている設定の独特な形状で見分けがつくのだが…今はどちらもアメリカサンディカリスト連盟の支配下にある事を思い出して、やはり、アカはロクなことをしないなと思った。
ああ、全く何たることか、今やアメリカの大地は北東部を支配するジャック-リードのアメリカサンディカリスト連盟、南部を支配するヒューイ-ロングのアメリカ連合国ワシントンD.C周辺と中西部を支配するコーンパイプおじさん率いる軍事政権となってしまったアメリカ合衆国、そしてターニャのいる西海岸を支配するアメリカの民主主義の最後の砦であるアメリカ太平洋岸連邦。あとプエルトリコは独立した。だから何だという話だが。
敵はアメリカ太平洋岸連邦以外の諸勢力だけではない。協商国の盟主であるカナダはアメリカサンディカリスト連盟の成立と共に介入してアラスカとニューイングランドを制圧した。自由の鐘は今頃大英博物館…はサンディカリストの支配下だからオタワの歴史博物館あたりに強奪されているだろう。その同盟国の大日本帝国はサンディカリズムの拡大阻止を理由にグアムやフィリピンに出兵している。たしか、グアムにいたのは合衆国に忠誠を誓う部隊でフィリピンでは選挙の結果民主主義陣営イベントによってはサンディカリスト政権が成立したりするが勝利していた筈なのだが
協商国以外の動きも活発だ。赤くなっていたイギリスとフランスはアメリカサンディカリスト連盟に多数の義勇兵を送っていた。ベルギーやインドシナ、そしてアルザスとロレーヌを巡ってサンディカリスト陣営との緊張が高まっていた先の大戦の勝者ドイツ帝国を中心とした帝国協定はアメリカ連合国に対し援助をしており、小説でも書いていればいいものの何の間違いか政権を握ってしまったボリス-サヴィンコフが支配するロシア国はアメリカ合衆国に援助を行なっている。アメリカ合衆国がロシア人から銃をもらうとはなんという皮肉か史実ではアメリカ合衆国のスミス-アンド-ウェッソンやウィンチェスターなどの銃器会社はロシア帝国向けに多くの銃器を生産していた
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