ハーメルン
Metal Gear Solid/ Ark of ■■■■
7-1
2月10日 AM 09:10 ロドス艦内 深層フロア射撃訓練室
スネークは駆けるバニラに追いつき、さらにその奥にいるフランカの後ろ姿を追いかけると、射撃場(シューティングレンジ)にたどり着いた、屋内で最大距離は100mほど、上下に的が分散されており、ただ的を撃つだけでなく、市街地戦を意識した作りになっている。どうやらここが目的の場所らしく、職員らしい人間がこちらをチラチラと見ている。見覚えのない中年男性が入ってくれば当然の反応だろう。射撃場の後ろに設けられた作業台の前に手招きするようにフランカが立っている。
「ほら、はやく早く」
「そう焦るほどのものでもないだろ」
「いいじゃない、私は早くジェシカが一人前になるのをみてみたいのよ」
そういう彼女の言葉に嘘は感じられない、どうやら本当に楽しみにしているらしい。そんな彼女の前には南京錠がかかった小型ケースが置かれている。
「それで、このガンケースの中身は俺が使っていいのか?」
「なーんだ、中身が何かわかってたの」
「さすがに中身まではわからんな、見せてくれ」
「ハイハイ」
フランカは鍵を取り出し、南京錠を外す。
ケースの金具を外し、ケースを開くと中にマガジン二本とハンドガン、そして専用のホルスターが入っていた。銃は金属製ではなくプラスチックやポリマー素材で構成されており、トリガー部分にはトリガーが二重にあるように見える。
「
グロック
(
Glock
)
か、また随分と先進的なものを選んだもんだ」
「そんな皮肉めいたことを言われても私にはさっぱりよ、私が分かるのはその銃がグロック17っていうのと、使う弾丸はジェシカの使ってる銃と同じってことだけ」
「そうか」
ケースに収められたマガジンを取り出し、それぞれ中身が空であることを確認する。
続いてグロックを握り、収められていたマガジンを引き抜く。スライドを交代させチャンバーが空であることを確認し、スライドを少しだけ前進させ引き金を絞る、カチッとスライドは前進した。
少なからず銃の機構としては問題はなさそうだった、完熟訓練が少し必要だろう。特にトリガーセーフティーについては知識として知っているが、実際に取り扱ったことはない。
「どう?使えそう?」
「銃は基本的な扱いは共通するからな、こいつは……まあ少し特殊だが問題はない。弾はどこにある」
「ハイハイ、こっちよ」
フランカが小型の弾薬箱をどこからか引っ張り出し、ドンっと作業台の上に置く。中身は全て9mmパラベラム、見慣れた弾丸だ。
「ここで射撃練習をしてもいいのか?」
「そっ、元からそのつもりだし、あなたに指導してほしい子は今はリスカムがついてるわ。後で合流するって伝えている。今はまずは、ていうかあなたが銃を撃てるかが優先だから」
「そうか、なら準備をするか」
これらからのおおよその流れが確認できたところで、スネークはガンケースから二本のマガジンも取り出し、弾込めを始める。グロック17のマガジンであれば装弾数は17、マガジンは3本あるため51発詰める必要がある。
「お手伝いしましょうか?」
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