15話(面談 第六駆逐隊)
「もう、痛いことをされるのは嫌なのです。深海棲艦との戦いは軍艦として避けられないのですが、暗い営倉で守るべき人から鞭打ちされるのは嫌なのです。」
「それはやるつもりは無いから安心しろ。」
「えっと、今の司令官は良い人みたいだし、もっと私を頼っても良いのよ!」
「ああ、仕事はきっちりやって貰うつもりだ。頼んだぞ。」
「そうね・・・昨日お風呂でシャンプーが目に染みて痛かったの。だからシャンプーハットが欲しいわ!」
「なるほど、そこは気がつかなかったな。とりあえず駆逐艦達の人数分必要か?手配しよう。」
「提督、ありがとうございます。」
「えっと・・・提督?暁の分だけで十分だと思うよ・・・」
発注する備品のリストに加えようとしたら、響に止められてしまった。駆逐艦の子達が皆必要という訳ではないのか?
「分かった、それで響は何か要望はないのか?」
「そうだね、この後二人で少し話したいことがあるんだ。時間を取って貰えるかな?」
「え?響?今話したら良いじゃない?」
なんだかあまり聞かれたくない話がありそうな響だったが、暁が邪魔をしてしまった。純真無垢なのも問題だな。
「ああ・・・暁、この場では言いにくいこともあるのだろう。一人前のレディなら気をきかせてやってくれ。」
「そ、それもそうね。ちゃんと分かってるわ!」
ああ、暁がちょろくて助かった。
「それでは響は残って話をしよう。他の者は長門と合流して、前任者の部屋の調査をしてくれ。」
「「「はい!」」」
敬礼をして退室する3人を見送ってから、響に向き直る。
「それで話とはなんだ?」
響はあまり表情に出ないタイプだが、流石に緊張しているのが伝わってくる。いったいどんな話が出てくるのやら・・・
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