第42話「明日のオレ達」
「一丈字の奴…香澄ちゃん達とよく一緒にいてずるい…」
「オレだって美竹達と話がしたいのに…」
「パスパレとどうしてあんなに仲がいいんだ!?!」
「Roseliaとどうやって仲良く…」
「ハロハピ…」
と、バンドリ学園ではバンドガールズと一緒にいる飛鳥に対して、男子生徒達が嫉妬していた。そしてそれを飛鳥は陰で聞いていて、その場を去った。
彼女たちとしては平等に接しているつもりである。ライブもお客さんに満足してもらうために最大限のパフォーマンスを発揮している。飛鳥もファンに気を遣って極力顔を出さないようにしている。
しかし、自身の活躍によってヤラカシは減ってきた。
飛鳥は思った。もしも突然バンドリ学園を去る事になったら、彼らはどうなるのだろうと。
一度転校してしまえばもう後戻りは出来ない。一度転校して戻ってきてしまえば、超能力者だという事がバレる可能性は非常に高い。というか普通に怪しまれる。
今日は殆どのバンドガールがバイトやら部活がある日で、飛鳥に構っている時間はない。
飛鳥(こういう日とかに声をかけられたりしないのかな…)
飛鳥は調査をしてみる事にした。
1人目:花園たえ(ライブハウス「SPACE」)
飛鳥「この辺は普通だな…」
たえが接客している様子を見たが、特にファンが押し掛ける事はなく、ごく普通に接客していた。
2人目:山吹沙綾(やまぶきベーカリー)
飛鳥「……」
飛鳥が外から店内を見てみたが特に何もないものの、パンが殆ど売り切れだった。
飛鳥(接客状況は分からないけど、売り上げは上々か…)
3人目:市ヶ谷有咲(流星堂)
飛鳥(ここも特に異常なし…。まあ、質屋さんだからあまり来ないよな)
有咲の実家の前に来てみたが、特にヤラカシがいる訳でもなかった。
4人目:青葉モカ(コンビニ)
5人目:今井リサ(コンビニ)
飛鳥「わー。やっぱりその手のお客さんが入り浸ってるわ…」
と、彼女たちのファンらしき男性たちが雑誌を読んだり、店内をウロウロしたりしていた。接客をしているリサとモカは困り顔だった。
飛鳥(…シフトとか変えて貰ったりできたらいいんだけど。出来ないのかな?)
飛鳥がその場を後にした。
6人目:宇田川巴(ハンバーガーショップ)
7人目:上原ひまり(ハンバーガーショップ)
飛鳥「うわっ!! めっちゃ行列!!」
と、飛鳥が困惑していた。
「ここが女子店員のレベルが高いハンバーガーショップか…」
「ちらっと見たけど、本当にレベルが高かったゼェ…」
並んでいた男性客たちがゲスな表情でそう言っていた。
飛鳥(大変だなぁ…有名になると…)
飛鳥が去っていった。
8人目:羽沢つぐみ(羽沢珈琲店)
9人目:若宮イヴ(羽沢珈琲店)
飛鳥(そういや若宮さんもここでバイトしてるって聞いたけど…もう言うまでもないな)
羽沢珈琲店は長蛇の列が並んでいた。
「くっそー…早くしろよ!!」
「早くイヴちゃんと、Afterglowのキーボードに接客して貰いたいのに!」
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