ハーメルン
【完結】Re:Connect ―揺れ動く、彼女の想い―
ガンダム同士の、バトル


 ――――


 目の前では、二機のガンダムが戦いを繰り広げていた。


 一方はヒロトの乗る、ユーラヴェンガンダム
。これはコアガンダムⅡと、特殊射撃が得意なウラヌスアーマーが合体した機体で、紫色の色彩をしたガンダムなの。
 特徴は強力な大型ライフルとそれに肩や背中、足についた遠隔操作が出来る小型の射撃ユニット……ビットで、あちこちから攻撃が出来るんだ。
 

 ユーラヴェンガンダムは両肩から二機のビットを射出して、相手を攻撃をしていた。
 ビット二機とそれにユーラヴェンガンダム自身が持つライフルでの、三方向からのビーム攻撃。だけど向こうはとっても早い動きで、それを避けている。


 ヒロトの戦っている相手こそ、シドー・マサキさんのガンプラ、ガンダムテルティウムなんだ。
 白と青のガンダムで、背中には大きなブースターとそれに、ヒロトのよりも大きなビームライフルを、装備しているのが特徴かな。
 


 ヒロトとマサキさん、二人は全力でガンプラバトルをしている。
 ビットもあって複数の位置から射撃を繰り出すユーラヴェンガンダムに対して、それを高い操縦技術で回避しながら、高威力のビームライフルを放つ、ガンダムテルティウム。
 だけど、その攻撃だって、ヒロトのユーラヴェンガンダムは上手くかわしていた。

 
 ……二人ともすごいバトルをするんだな。
 空は輝くビームの軌跡で、きらきらと覆われているみたい。

「わぁ……。やはりさすがですね。
 ヒロトさんも、シドーさんも」

 空を見上げて、パルくんは目を輝かせている。

「そりゃ一方は元アヴァロンのメンバー、もう一人は上級ダイバーだ。迫力が違うのは当然だ」

 メイさんの言うとおり、ヒロトはアヴァロンと言うGBNでもトップのチーム――フォースに所属していたんだ。でもシドーさんも、それに負けないくらい強い。

 
 今度はガンダムテルティウムがビームサーベルを抜いて、背中のバーニアを一気に噴かせてユーラヴェンガンダムに迫る。
 シドーさん、今度は接近戦をするみたいだけど、ヒロトもビームサーベルを使って応戦する。
 

 光の剣で打ち合って火花を散らせて戦う二人。

 ――相変わらずヒロトは、キラキラしているんだね。
 だってGBNが大好きなんだから――

 ここからじゃ見えないけど、きっとガンダムを操縦しているヒロトは楽しんでるって。私はそう思えるんだ。

「おっ! 何だか嬉しそうじゃないか、ヒナタ」

 するとカザミさんがそう、私に話しかけた。
 
「そうですね。やっぱりヒロトが楽しそうだと、私だって楽しく思えるから」

「ははは! ヒナタはそう言うとこ、相変わらずだな」

 カザミさんはそう言ってハハハ……と、笑う。

「うん。ちょっと照れますけれど、でもやっぱり気になるって言うか」

 ふと、空で戦っているヒロトを見上げた。
 ――私の好きなヒロト。
 まだ難しいことは分からないけど、好きってことは……きっと変わらない。




 ――――

「今日はありがとう、ビルドダイバーズのみんな」

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