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「やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてよ!やめてーーーー!!!!!!」
アスナは声を上げる。彼女が声を上げたせいで、牢屋で眠っていた他の奴隷たちも目を覚ます。
「だったら、どうすればいいのよ・・・・頑張れば頑張るほど、みんな離れていく・・・」
「・・・・・・・・・。」
「みんなと一緒に帰りたい・・・・みんなの力になりたい・・・・どうしたらいいのよ・・・・・・どうしたら・・・・・」
「・・・・さあな。それは自分で考えるんだな。それが出来なきゃ、お前はこのまま腐っていくだけだ。」
それだけ言うと、拓也は立ち上がる。
「拓也!」
「拓也さん!」
一緒に建物に忍び込んだリーファとシリカがやってきた。
「拓也、そろそろ時間よ。」
リーファは拓也にカードを差し出す。
「・・・・・・助けてください・・・・。」
「???」
拓也はアスナに視線を戻す。
「私は、やらなきゃいけないんです。どれだけ傷ついても、孤独でも・・・・みんなをリアルに返さなきゃいけない。今まで散々酷いこと言ったこと、謝ります。本当にごめんなさい。だから、だから、助けて、下さい。お願い・・・しま・・・す・・・」
ぽろぽろと大粒の涙を流しながら、アスナは必死に謝った。それを見た拓也は、
バシッ
カードキーで牢屋の扉を開け、彼女にそっと手を差し伸ばす。リーファとシリカも優しい笑顔でアスナを見つめる。
「!?」
アスナは、涙と鼻水でクシャクシャになった顔を、恐る恐る上げた。そして
「・・・・・・・・・・・。」
差し出された手を取り、再び歩き出す。
「よし、早く鍵を!」
「はい!」
「うん!」
拓也たちは手分けして他の牢屋の鍵を開ける。
ブーン!!ブーン!!
「あ!!」
突然壮絶な爆音と非常事態を告げるサイレンが建物中に響き渡る。
「あそこだ!逃がすな!!」
見張りのレッドプレイヤーたちがやってきた。
「見つかった!逃げるわよ!!」
リーフアを先頭に奴隷たちは走り出す。
「拓也さん?」
拓也は、レッドプレイヤーたちに視線を向ける。
「シリカ、みんなを連れて先に行け!!」
「どうするんですか?」
シリカの質問に答えず、拓也はそのまま走り出す。両拳に炎を纏いながら。
その頃、別の部屋では・・・・・
「メルキューレモン様、脱走者です!」
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