剣聖 葦名一心
一心は不死斬りを構え、ゆっくりと歩く。
隻狼はこれまで通り息をさせぬほどの連続攻撃をしかけようと、一心へ向かって走り出した。
しかし攻撃した瞬間、一心は紙一重で避ける。
「!」
さらに攻撃するも、一心はまるで流れる水のように避けてみせる。
そして燃えた不死斬りを振り下ろすと、隻狼は防御できず斬り裂かれた。
「!」
あまりの速さに防御が間に合わない。
さらに傷口が黒い炎で燃え、隻狼に激痛が襲いかかる。
「くっ...」
すると一心は後ろに下がって不死斬りを鞘にしまい、葦名十文字を繰り出した。
すると不死斬りから十字の黒く燃える刃が飛び出て、隻狼に襲いかかる。
隻狼は弾きに成功するも、一心は彼のいる場所へ瞬時に移動し再び葦名十文字を繰り出す。
「葦名十文字...二連じゃ」
「っ...!」
隻狼は十文字を弾くも体勢を大きく崩し、一心はそこを逃さず不死斬りで突く。
隻狼は忍義手から鉄傘を広げるも、不死斬りは傘を貫き彼の肩を貫いた。
「うおっ...!」
一心は不死斬りを引き戻し、その勢いで隻狼の傘目掛けて振り下ろすと鉄傘は真っ二つに斬られた。
隻狼はすぐに一心と距離をとり、斬られた鉄傘を見る。
断面に傷ひとつなく、まるで果物のように一刀両断されていた。
「カカカッ...あれほどわしの攻撃を防いだ傘がようやく斬れたか...」
隻狼は霧がらすを装着する。
一心は不死斬りを振り上げ、隻狼の足元を狙う下段攻撃を仕掛ける。
隻狼は避けるために飛び上がるも、その瞬間一心も飛び上がり不死斬りで攻撃し、彼を地面に叩き落とす。
そして不死斬りを鞘にしまい、浮きながら抜刀し縦に薙ぎ払った。
隻狼は受け止めるも、早くも手首が限界に達する。
一心は地に降りると同時に隻狼の頭目掛けて不死斬りを振り下ろすも、彼は霧がらすを使い羽と霧を残してその場から消える。
隻狼は別の場所へ移動し攻撃を仕掛けるも、一心はまるで移動した場所を知っていたかのように攻撃を避ける。
「!」
隻狼は寄鷹斬り 逆さ回しを仕掛けて距離を取ろうとするも、一心は攻撃を避けつつ瞬時に彼の所へ移動した。
「寄鷹の技は通じぬ」
一心は葦名一文字を繰り出し、隻狼が弾くとさらに連続で不死斬りを振り下ろす。
二連続弾かれると彼は飛び上がり、兜割りにも似た一文字をくらわせる。
三連もの不死斬りを受け止めた隻狼は、直ぐ様忍義手に装着してある忍具を変更する。
新たに装着したのは爆竹だった。
隻狼は直ぐ様爆竹を辺りにばらまき、大きな爆発音を引き起こす。
しかし一心は怯みもせず黒く燃える不死斬りで、爆竹の爆発ごと薙ぎ払った。
そして一心はその場で強く踏み込むと、目の前の地面が黒い炎に包まれる。
そして不死斬りの切先を燃えた地面につけ、思いきり振り上げた。
すると黒い炎が前方に広がり、隻狼のいる地面を包み込む。
「っ!」
隻狼はすぐに飛び上がって炎を回避した。
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