ハーメルン
英雄伝説 月光の死神(書き直し)
特別実習バリアハート編②

 特別実習初日は特に問題なく終わった。晩食はユーシスが子供の頃からお世話になっている場所で食べ、途中でブルブランが介入してきたが無視した(きちんとヴィータには報告済みである)。ともあれ、銀色の傀儡に関しては気になるが、彼女に関しては後だ。今は実習2日目を乗り切らないといけない。その為にも……。


「起きなさいフィー。時間だよ」
「……スヤスヤ」


 何故か私のベットに潜り込んでいるフィー。気付いたのは数分前の事。妙に重いと思って起きると、フィーの顔が目の前にあったのだ。


「ふわぁ。おはようございますアリアさん……ってなんでフィーちゃんがアリアさんのベットに?」
「何でだろうね?助けてくれるエマ?」
「分かりました。少し強引ですが引き離しましょう」


 フィーの腰に両腕を回すエマ。そのままフィーを引っ張るエマだが、フィーは私に思いっきり抱きついて離れようとしない。この光景を見ていると昔のレンを思い出す。中々起きないしいつの間にか潜り込んで離さないしで大変だった。しかも引き剥がす役がデュバリィで、毎回蹴られていた気がする。


「んん……引っ張らないでエマ。あと5分……」
「ダメですよフィーちゃん。アリアさんも迷惑ですから」
「いや、私はどんとこいだから迷惑ではないかな。程々にして欲しいけど」
「甘やかしてはいけません」
「姉は妹に甘いよエマ……そうだよねリア?」
「確かにそうだけど……って起きてるじゃん!」


 突っ込みながらフィーを引き剥がす。そのまま座らせて酷い寝癖を直し制服に着替えさせる……って昨日も同じこと私はしたような気がする。


「ん。ありがとリア」
「はいはい。それじゃあ私達も準備しよう」
「はい。皆さん待っているかもしれませんし急ぎましょう」


 私とエマも制服に着替えて身支度を済ませる。髪を束ねてマントを羽織った後、魔剣を後ろ腰に携えて導力銃を左腰に。それからフィーとエマと共に一回に降りると、何やら仲良く話しているリィン達の姿があった。


「おはようございます皆さん。その様子だと仲直りした様ですね」
「っ。仲直りなどしていない!」
「男のツンデレはモテないよ」
「こらフィー……」

 
 とにかく蟠りが解けたようで良かった。これなら今日の実習は上手く行くだろうと思っていたのだが、やはりうまくいかないのが現実だ。アルバレア家の執事であるアルノーがユーシスを連れて行ってしまった。


「なにこれ。タイミング最悪」
「だが家の事なら俺達は何も言えない」
「このメンバーで何とかしないとね。えっと内容は……」


 実習内容を確認し、初めに魔獣討伐を片付けるために街道へ。意外と近くにいたので直ぐに発見。戦術リンクを駆使して撃破。手応えを感じながらバリアハートへと戻ったのだが、今度は私達が領邦軍に囲まれてしまう。


(あー。そうなるか)


 大体の予想がつき、溜息を吐いている間にも、マキアスがオーロックス砦潜入容疑で連行。勿論リィン達も反論したが軽く脅されこれ以上何も言えず、ただマキアスが連れて行かれるのを見ているだけだった。


「くそ。何でマキアスが連れて行かれるんだ」

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