第7話〜龍と重武装の姫〜
「舞姫?どうしたんだ?今日沙希から女子会だって聞いてたけど…」
着信は舞姫からだったので内容が全く分からなかったが、そこから詳細を聞いた響の顔が先程の斗真のように青ざめていたのだがどうしてこうなったかというと話は響たちが練習試合を始めた頃の時間帯に遡る。
沙希・響歌・舞姫・美玲の4人は女子会という名の愚痴会をゲーセン2階にあるカフェで繰り広げていた。
「聞いてください…!響さんと付き合いを始めてもう1年半経つのにまだキスもしてくれないんです…」
「いつも通りガンプラバトルするのかと思ったら沙希ちゃんの愚痴が止まらないよ…」
「大丈夫です…!ガンプラバトルはこの後しますので…」
「さいですか…」
「それでなんですけど一向に響さんが手を出してこないので、こちらから何度もそういう雰囲気を作ったりはしました…壁ドンしたりベットに押し倒したり…」
「まさかの響じゃなくて沙希ちゃんの方が肉食系だったんだ…」
「響さんって結構むっつり奥手な所ありますよね〜そういう所が好きなんですけど!」
「響歌さんとはいずれどちらが本妻かはっきり決めないといけないですね…」
「ねぇ舞姫、この人たちっていつもこんな感じなの?」
「うーん、普段はもう少し大人しいしまともなんだけど…人間って好きな人がかかると変わるっていうし。」
沙希と響歌の話を若干引いた目で見てる美玲とはははと引き攣った笑いを浮かべるしかできない舞姫たちの女子会?は、話が流れに流れてあるガンプラの話になった。
「なんでか分からないんですけど、そのガンプラのテストバトル付き合いますよって言っても引き攣った顔で大丈夫!って返してきたんです…」
「んで、同じ近接タイプの私に使わせようと持ってきたんだ。ちなみになんだけど許可は取ってきた?」
「それは大丈夫です。響さんの家から持ってきた際に響さんに連絡して次の日会いましたけど何も言われなかったので…」
「それなら大丈夫かな。単に自機を置いてる所を確認してなかっただけかもだけど…」
「はい、なのでデータ収集のために力を貸してくれませんか?」
「じゃぁ、やろうか!あいつが自分で作ったガンプラっても興味あるし。バトル形式は2vs2の30分殲滅戦で良い?」
「かしこまりました、響歌さん行きましょう。」
「はい!負けませんよー!」
「今年入った新入りさんは元気いっぱいだねぇ。」
「美玲、何年寄りみたいなこと言ってんの…ほら行くよ!」
「りょー。」
そうして、フリーバトルスペースへ移動し筐体を真ん中に挟んだ4人はGPベースをセットして読み取り機に愛機を置いた。
≪ Damage level set to B≫
《Beginning[Plavesky particle]dispersal.Fiard1,space》
《Please set your GUNPLA》
音声に従ってガンプラを置く
《BATTLE START!》
「小川 沙希、FAガンダムアメノウズメ。行きます!」
「FAアトラスガンダムは井上 響歌で行きます!」
「今井 舞姫、ドラグニティストライク。殲滅を始めようか。」
「滝川 美玲、AGE-4ナルカミ。出るよ〜。」
レバーを動かし機体を発進させる。
今回のステージは練習用として使われている大きい戦艦などが登場しないよう設定されている見通しの良い宇宙空間だった。
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