第二章 5節 ミサの準備とアルバイト
どうも小暮マミです。
私達は現在、私の家の庭にて、5人揃って、ステージで使うセットを組み立てていく。
まずはギロチンと十字架、それに棺桶を組み立ていく。
まあ、そんなに大掛かりなものは組めないし、運べないからほとんど使わない可能性もあるが、学生のうちはとりあえず、なんでもやってみないとね。
「ふう、なんとか、一個できたね。」
「棺桶、ってこんなつくるの大変だったのね。」
「いや、それにしてもやっぱり女5人で舞台の道具をつくるのってやっぱり、大変だわ。」
なんだかんだ楽しく、まだまだ時間が掛かるのだろうが、そのうち、完成するだろう。
そして場面はところ変わっていつも私達が練習に使っている住宅街のスタジオにて
「お金がない。」
「はあ?、どうしたの、マミ?」
「これ、私がセンチュリーの活動資金として管理してる通帳」
と私は他の皆に通帳を開いて見せる。
「ええと、ゼロ?」
「そう、これは元々、私や初代センチュリーメンバーが活動資金の為にって、少しずつ、貯めてた口座で初代の時から、一応は私名義で、集めてたんだけど、この前の大道具の材料費、今度のフェスの為に衣装を新調しようと思って買い足した材料費、その他諸々で、とうとう活動資金が底をついたのです。」
「おお、どおりで、色々と潤沢だったわけだ。」
「うん、弦やスティック、さらにはコードなんかも消耗品だからね。」
「まあ、そういうことなら、バイトしてある程度は稼ぐしかないな。」
「そうですね。何か、私達でも出来るバイトを少しずつ見つけていかないと」
そして、私はライブハウスで、ゼノンは英語教室の講師のバイト、涼子は
あのピアノのカフェでバイトをし、かおりと塔子は篁楽器店でそれぞれバイトをすることに、とりあえずは1人、五万は稼ぐのを目標にして、
アルバイトを始めるのだけど、
私は、悪ノリで応募したゴ●ラの鳴き真似コンテストで優勝してしまい、早々に、想定していた倍の金額を手にしてしまった。
「まあ、あんなことでなるなんて思わないよね。」
それから、しばらく、皆短期でのバイトだったが、それぞれ、目標金額にまで。達したことにより、練習一本に取り組めることが増えると思う。
新曲の練習やパフォーマンスの決め方、セットリストの構成や、出場するイベントを行うライブハウス側や他の出演者との打ち合わせなど
やることは目白押しだったが、それでもすごく充実していた。
時間はあっという間に過ぎてもうライブ当日の10月31日、私達の順番はくじ引きでラストを引くことが出来た。
中々くじ運がいい。
そして順番が回ってきて、我々の番が回ってきた。
『やあやあ、諸君、我々はジ・エンド・オブ・センチュリー、地獄より、悪魔教を広めるべく、やってきた5人の悪魔達だ。今宵は我らの黒ミサを十分に楽しんでいってくれたまえ!、ではでは、早速だがメンバー紹介と行こう。』
私は今日はジェイルに手を向ける。
『ギター!、ジェイル大橋!』
とジェイルはギターで挨拶を奏でる。
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