捻くれデブとヤベー後輩
今日は生きた心地がしなかった。
先生まで倫理観が上昇していたのにビビり、一日で授業のレベルが上がっていた。微分って何ですか…………?
これは底辺高あるあるだが、朱に交われば赤くなると言った通り先生のレベルまで低くなる傾向にある。
だが、先生まで倫理観と学力が上昇していたのにビビり、一日で授業のレベルが上がっていた。微分って何ですか…………?
てか、一日で浦野とやらの影響力強すぎだろ。
このように台風のような一日が過ぎ去り、放課後ホッと一息ついた。
某奇妙な冒険のように植物のような生活を送りたいと思っているのは俺だけじゃないだろう。
ある意味ビビりちゃんな俺だが、それでも委員会の仕事をしなければならない位にはビビりだ。というか朝にあんな図書館に大立ち回りしておいて? 今日委員会あって? サボりますは通用しないでしょうよ。と。それに後輩から仕事溜まってるから早く来いとの連絡がやって来た。いやほんとゴメンって。
ここまで考えて、なんかビビりだなと思いながら図書館に足を踏みいれた。
「パイセンおせーし、なにしてん?」
「うるせーよ」
目の前のクソギャルは俺の後輩、山城 美佳(ヤマシロ ミカ)。俺にとってうざい羽虫みたいなもんだ。
かなり気崩した、冬服にも関わらずワイシャツに見せブラ、寒くねえんかお前。
違うな、あとはイヤリング二つに良く分からん手首に付けるアクセサリー、派手な赤髪、つまり歩く校則違反がこいつだ。
そして無駄なボンキュッボン。見たくはねえが視線を吸引されるお胸の方はやはり男の性なのだろうか。
めちゃめちゃ突っかかって来る、そしてお腹触ってくる、ウェーイ系のノリで。
デブのお腹触ってくるのはウェーイ系の性なのだろうか。俺の腹を気安く触る奴は呪う事に決めている。
「は、マジウケる」
「鼻で笑ってんじゃねえか。後遅れてすまん」
「律儀すぎっしょw」
口調は粗暴でもこういう挨拶はしっかりしておかなきゃいけない。
親の教育って偉大だなぁ。
「で、なにがあったん? 昨日アンタ来なかったから今日になってるんですケド?」
「…………すまない、ありがとう」
「別にいいし、それにお互い様っしょ?」
何なんだこいつ。
まあ、言葉に甘えとくか。
それで、今日の作業は確か新入荷本のバーコードとカバー付けだったか。
「じゃ、はじめるから」
「あ、昨日でもう終わってっし。なにもしなくていいよ?」
「おい」
昨日の時点で終わってるんなら来なくていいじゃないですか…………。
「じゃ、帰るわ」
「え、マジありえないんだけど。よくやったとかない訳?」
「よくやった。これで早く帰れる」
「のど乾いた~最近近場にイイカンジのカフェg「ダッシュで行ってきます!!」ちょっ!」
窓から飛び出て、落下中に自販機の場所を検索、着地時点で最適ルートを算出。行ける。
1分も掛からずコーヒー、コーラ、オレンジジュースの三点を取りそろえて図書館に帰って来た。
「どうぞ! じゃ!」
「ちょ待てし!」
クッ! あそこのコンビニで買ってこいってタイプだったか!
「お礼にカフェ連れてってって、言いたいんだけど!」
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