ハーメルン
紫の星を紡ぐ銀糸N
FINAL. オレンジハート大勝利! 希望の未来へレディーゴー‼︎


 まずは状況の説明からです。

 現在、ダークメガミは大量のモンスターを引き連れてゆっくりと進軍中です。

 そして私たちですが、ダークメガミどもの進路の廃墟に潜伏しています。なぜ廃墟に潜伏しているかと言うと、ネプギア様の立てた作戦のためです。

 その作戦とは、シェアリングフィールドを展開する為、うずめ様をダークメガミの正面まで連れて行くこと。ですが、正面から挑んでは迎撃されるので、この先の廃墟でダークメガミを待ち伏せて、通りかかったところで奇襲を仕掛け、ダークメガミだけをシェアリングフィールドに隔離して、雑魚との戦闘を極力最低限に抑えるのです。

 うずめ様にはシェアリングフィールド発動のために体力を温存する必要があるため、雑魚を蹴散らすのは私の役目です。それに、フィールドを展開さえできれば、雑魚モンスターと戦う必要はなくなります。

 戦いの前に、海男さんを始めとしたうずめ様のお仲間たちからのシェアで、今うずめ様は大量のシェアエネルギーを蓄えています。これならば、ダークメガミを覆うのに充分なシェアリングフィールドを発動できるでしょう。

 さて、そろそろダークメガミがこの廃墟の前に来る時間ですね。

(ねぷっち、ぎあっち、ギンガ、お前らのおかげで俺はここまで来ることができた。
 ずっと一人で寂しかった。正直、こんなやつに一人で勝つなんて無理だって、薄々感じていたんだ。けど、ぎあっちたちが一緒にいてくれたから、俺は今、こいつの目の前にいることができたんだ。
 ……だから……だから、最後に改めて力を貸してくれ!)

「よう、デカブツ! 待ってたぜェ! この瞬間をよォ! シェアリングフィールド、展開!」 

 ダークメガミが通りかかるタイミングで、うずめ様がその前に飛び出し、変身をして、シェアリングフィールドを展開しようとします。

「……!」

 ……が、フィールドが展開される直前に、ダークメガミから発せられたエネルギーにより、シェアリングフィールドが打ち消されてしまいました。

「なんで……どうして……」
「そんな……!」

 何が起こったかわからずに困惑しているオレンジハート様とネプギア様に、ダークメガミが何をしたか理解した私が説明をします。

「なるほど、やつはしぇありんぐふぃーるどのたいさくをしてきやがったということですか」
「そんなことできるんですか⁉︎」
「りろんじょうはかのうです。もともと、だーくめがみがしぇあのちからでよわるというよりは、だーくめがみのちからとしぇあのちからはあいはんするえねるぎーなのです。だから、いっていいじょうのだーくめがみのえねるぎーはぎゃくにこちらのしぇあのちからをそがいするのです」
「ソノ通リダ! コノ私トクロワールカライタダイタタリノ女神ノ力ガアレバ、シェアノ力ナド打チ消スコトナド容易イ! 運命ハ既ニ決マッテイル、貴様ラノ抵抗ハ無意味ナノダ!」

 ……あいつ喋れるんですね。そんなことより、この短期間でシェアリングフィールド対策をちゃんと取ってくるとは、流石としか言いようがありません。

「やっぱりうずめはダメな女神なの……? 何も守れないの……?」

 そう言って俯くオレンジハート様の手を取ります。

「……おれんじはーとさま」
「ギンガ……?」

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