ハーメルン
紫の星を紡ぐ銀糸N
04. 辿り着いた真意




「『ギャラクティカエッジ』ッ‼︎」

 外敵のロボ型モンスターに私の剣技を叩きつけ破壊します。

「お見事ですわ、ギンガ」
「ありがとうございます」
「相変わらず綺麗な剣技ですわね」
「お褒めいただき光栄です」
「そういえば、結局ネプテューヌはこの技を使えるようになったのでしょうか?」
「わかりませんが、多分使えないかと」
「教えて差し上げないのですか?」
「女神様が私の真似事などする必要はありませんので」
「はぁ……ネプテューヌが可哀想ですわね。いつか愛想を尽かされても知りませんわよ」
「嫌われる覚悟も無くては、女神補佐官は務まりませんよ」

(……流石に鈍すぎはしませんか? ネプテューヌに同情する日が来るとは思いませんでしたわね……)

 さて、状況を説明しますと、私たちはここ数日ソルジャーとして外敵やモンスターの駆除に明け暮れていて、今日も今日とて外敵退治に駆り出されたわけです。魔王による呪いでソルジャーが次々とらん豚にされている現状、戦えるソルジャーが減る一方なので、私たちも忙しくなる一方です。

「……ん?」

 破壊されたロボ型モンスターの内部がふと目に入り、ある『違和感』を覚えます。

「ギンガ、どうかいたしました?」
「……ベール様、少しお時間をいただけますか? このロボの残骸で調べたいことがあるので」
「構いませんけど……」

 ベール様に許可をいただいたので、ロボ型モンスターの残骸の腕部を引きちぎって強引に中身を取り出して観察します。

「やはり……このロボ、リーンボックス製のパーツが多く使用されています。いえ、それどころかほぼ完全にリーンボックス製です」
「何ですって……?」
「外見だけではわからないのですが、内部パーツは国ごとに個性が出るんです。こういったロボ型モンスターは過去に何度もぶっ壊してきたので、中身を少し見ただけでどこ製なのかわかっちゃうんですよね」
「そして……これがリーンボックス製と?」
「はい。間違いありません」
「……ならば、つまりこれは外敵を模して作られた偽物ということですわよね? けど、どうしてそんなことを、誰が…………って、ここで考えていても仕方ありませんわ、考えるのは後にして、今は進みましょう」

 私たちの外敵排除任務の次にはもう魔王討伐任務が入っています。
 そう、討伐なのです。ここ数日間の教会の調査により、ついに我々は魔王の住処を突き止めたので、すぐに魔王の住処たるダンジョンへの向かいます。
 








「ここが魔王がいるダンジョン……ですか」
「魔王の住処にしては地味な場所ですね。もっとおどろおどろしいものかと思っていたのですが」
「私の国にそんなダンジョンがあってたまりますか」
「それもそうですね。失礼しました」

 そのままダンジョンに突入し、迫り来るモンスターをちぎっては投げ、ちぎっては投げ、どんどん奥へと進んでいきます。

「うーん……」
「どうかいたしましたか、ベール様?」
「い、いえ、何でもありませんわ」

 ここ数日間ベール様は戦っている時少し不満そうな表情をするんですよね。私が何かしてしまったのでしょうか……?

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