EP7「一触即発のピンチです!?」
「んで、なんでここにいるんですか?」
木刀を首元を突きつけながら、真霜に質問する千景。その気迫に息を飲みつつ説明する。
「‥‥宗谷校長の指示で貴方達に接触を‥」
「‥本当にですか?」
真霜の言葉に疑いつつ、突きつけた木刀を動かさない千景。そんな生徒を見てポケットからある書類を取り出す。
「これを見たほうがいいかしら‥?」
「‥‥(ふぅ)」
その書類を見た千景は気が抜けたのか安堵の息をはき、木刀をしまう。
「疑いがあったとはいえ‥、貴方の部下に少々手荒い真似をしてしまい‥すみません(ペコリ)」
先程の気迫とはまるで嘘のように、申し訳なさそうな雰囲気で頭を下げる千景。そんな彼女に少し驚きつつもすぐに切り替える。
「‥気にしなくてもいいわ‥。とりあえずあなた達が無事で良かった」
「「千景さん!」」
少しして岬達が千景のもとに駆け寄る。
「怪我はない?」
「えぇ、艦長」
「良かったぁ‥」
「ヒヤヒヤもんですよぉ‥」
それぞれが安堵の表情を浮かべていると、真霜が四人のもとへやってくる。
「晴風と‥大淀の乗員ね?」
「はっはい!晴風艦長の岬明乃です!」
「大淀艦長、赤宮春香です」
「晴風乗員の和住媛萌といいます」
「大淀乗員の小込千景です。先程は失礼しました(ペコリ)」
「海上安全整備局の宗谷真霜といいます。ひとまず、ここで話もなんだから船に案内してくれないかしら?」
「わかりました」
ー晴風、大淀ー
日が暮れてきている中、2隻は指定場所で停泊。四人が戻って来るのを待っていた。
「まてぇぇ!」
同時刻、雪見や小野宮が逃げ出したハムスターを追いかけていていた。小さく小回りのきくハムスター相手に絶賛悪戦苦闘していたのだ。
「くっそ!すばしっこい!」
「あぁ!あっち曲がった!」
途中で、すれ違った仲間が止めようとしたがうまいことかわされていたちごっこ状態になっていた。
「この!(スカ)」
「こいつ!(スカ)」
再びアタックを仕掛けるが再び避けられる。そうこうしているうちにハムスターはある部屋に入り込む。
「逃がすか!」
そう言って二人も部屋に飛び込む。がしかし既に猫のモチによってあっさり捕獲されていたのであった。
ー晴風見張り台にて‥ー
周囲の静かな波音を聞きつつ、マチコは双眼鏡で警戒をしていた。
「〜‥?」
しばらくして、双眼鏡の端で何が何度か光りそれに気づいて、その場所を拡大、何か気づいたのか急いで伝声管に飛びつく。
「間宮及び明石他護衛の航洋艦2隻とホワイトドルフィン艦1隻!こちらに近づく!」
「何!?」
マチコの報告を聞いた晴風艦橋は大騒ぎになっていた。
「最悪の事態だ‥」
「ボイラー缶火落としてるから動けないよぉ‥‥」
「何をしとる!ド間抜け共が!艦長は!」
「まだ戻ってきていません!」
「なにぃ!?」
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