04―空の襲撃者
「っ、シャルティアッ!ぐ、《閃光》ッ!」
デミウルゴスが魔法を叫ぶと共に、イャンガルルガの眼前で閃光が爆ぜる。
「キュアアアアアッ!?」
その目晦ましで動きが止まったのを確認し、ダメ押しに普段なら使わないスキルを発動。
「『ジュデッカの凍結』ッ!」
時間停止スキルが、黒狼鳥を凍り付かせる。それを理解してからの動きは速やか。
「『悪魔召喚』!影の悪魔、奴の影に潜りなさい!」
調査と、保険。影の悪魔を探知できるのか、そして出来ない、撃破出来ないなら、そのまま忍ばせた眷属を経由して居場所を探ることも出来る。何より、時間が止まっている今ならば、相手に気取られることも無い。
「撤退しますよ、シャルティア」
「何を弱気な………!」
「私が居ては足手纏いです。かといって、完全に単独というのは認められません」
そう、単独行動は不可能………剛種がレアケースだとしても、だ。
「………チィッ!」
確かな屈辱を胸に、シャルティアが舌打ちすると共に。
「キュオアアアアアアアッ!」
黒狼鳥を凍てつかせた力が消失。
「転移門!」
「閃光!」
それぞれが魔法を発動し、黒狼鳥の視界を封じ、撤退。
残された黒狼鳥は、無念と憤怒の咆哮を響かせ、どこかへと飛び去った。
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