ハーメルン
転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?
力の暴走
それから僕たちは、近くの森を散歩してたわけなんだけど・・・・・・いまだに僕は先ほどの”シズさんの言葉”に妙な予感を感じていて、気が気で無い状態だった。さっきのシズさんの顔は・・・・・・その力に抗うとか抵抗するだとかそう言ったものでは無かった。・・・・・・あの顔は明らかに諦めというか・・・・・・どこかその言葉どおりになることが当然だとでも言うかのような顔に見えた。それもあってか、僕は頭の中で一つの仮説を導き出していた。
「(もしかして・・・・・・シズさんの中にいる炎の精霊が・・・・・・シズさんのことを蝕もうとしているのかな?シズさんはその炎の精霊を望んで手に入れたわけではなく、無理やり憑依させられたって言ってたよね?・・・・・・だとすると、その精霊とシズさんがうまいこと体の中で適合しているとも限らない。そうなると、中の精霊も反発を起こすはず・・・・・・。この体の主(シズさん)と体を操る主導権を奪うために争うべく・・・・・・。多分今はシズさんの強い気持ちと気力でなんとか精霊を起こさないようにしているのかもしれないけど・・・・・・それもいよいよ限界に近づいてるってこと・・・・・・?)」
あくまで仮定で断言はできないけど、この可能性も十分に考えられた。だからこそ、いつでも対応ができるように準備を固めていた僕だったけど・・・・・・どうやらその行動は・・・・・・・・・・・・正解だったみたいだ。
「シズさん。そろそろ戻ろう・・・・・・っ!どうかしたのかシズさん!?」
「うっ・・・・・・そ、そんな・・・・・・こんな早くに・・・・・・・・・・・・二人とも・・・・・・私から早く・・・・・・はな・・・・・・れて・・・・・・」
「な、何を・・・・・・うわっ!!」
突然シズさんが苦しみ出した。心配したリムルが追求しようとシズさんに近づいたところ、シズさんはリムルを片手で掴み上げると、僕の方へ投げ飛ばしてきた。飛んできたリムルを僕が受け止めるのと同時に、シズさんの雰囲気が一気に変わるのが分かった。先ほどの物静かで優しい雰囲気を醸し出していた少女は既になく、代わりに現れたのは、辺りを暑い暑い蒸気で蒸し上げ、炎のオーラの様なものを纏い、殺気を隠すことなく僕たちに向けてくる
赤
(
・
)
い
(
・
)
瞳
(
・
)
をした少女だった・・・・・・。
「くっ・・・・・・(嫌な予感ほどよく当たるもんだね・・・・・・。)ピィィィーーーー!!!!」
「お呼びでしょうか?主様?」
「ランガッ!!」
「ただいま参上致しました!我が主よ!!」
突然の緊急事態の為、僕は口笛でヒョウガを呼ぶ。それと同時にリムルも僕の腕から降りると、自分の”影の中”からランガを呼び出した(そんなことできたんだ・・・・・・)。
「ヒョウガ!シズさんに異変が生じた!このままだと町にまで被害が出る可能性があるんだ!だからキミは町に戻ってみんなに避難を呼びかけてくれ!」
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