ハーメルン
ベルセルク 転生戦記
01 旅立ち

タイガSide

 俺が"タイガ"としてベルセルクの世界に、いつの間にか転生してから数年後、しばらくは赤ん坊として過ごしながらハイハイなどで身体を動かしていた。

そして3歳になった頃、俺は義母さんを助けたくて沢山薬や身体を治す為の医学を独学で学びながら、義母さんがペストにならないように気を付けた。

しかし、俺達が4歳になった頃、義母さんはペストに掛かってしまい、俺達の前で息を引き取った。ガッツは強い奴だよ、辛くても泣かないんだから。

 俺も泣くのを堪えていたが、どうしても夜一人の時になって大泣きしたよ。けど、泣いている暇は俺達には無かった。

5歳になると俺とガッツは戦場に駆り出され、戦の手伝いをしながら戦場の空気を学ばされ、剣を振れるようになる為に稽古までさせられた。

初めの時は俺ら2人揃って吐いたけど、大体の事はすぐに慣れた。

ーーー。

ーー。

ー。

 それから時が進み、俺達が10歳になると2人揃って"初仕事"に出た。戦争に"傭兵"として出たのだ。

初めは周りに茶化されながらだったがこっちは死ぬ気で何人も殺した。初めて人を切った時の感触は今でも手に残ってるし、思い出しただけでもゾッとする。

ゾッとで思い出したが、俺はこの世界でガッツに対しての結末を変えるために、アイツと義兄弟の盃を交わして義兄弟になり、それから一緒に鍛錬や筋トレなんかもしている。

おかげで筋肉もそこそこに、ガッシリとした身体付きになって剣も問題なく振れるようになったし、得意な武器(カットラス2本)も手に入ったし、ガッツにだんびらを渡せた。

 けど、俺達が夜に寝室で休んでいる男色家の男である仲間にケツを掘られてしまった。いやあれはマジでクソ痛かった!まぁ翌日にガッツと一緒に奴を殺したけど。

その後はガンビーノが多少の怪我をして、戦場に出れなくなったが俺達は構わずに傭兵として戦争に出ていた。

こっちはあのクソ野郎の世話なんざ焼きたくないので、放っていたが、ガッツはガンビーノに憧れているのでアイツの世話を焼こうとした。

 けれど、ガンビーノの野郎は俺達を疫病神だなんだと言って殺しに来たので応戦したら、事故でガッツの得物である"だんびら"に奴の喉が刺さり、そのまま死んでしまい俺達は夜逃げの形で傭兵団を抜け出した。

「これから、どうするんだ?タイガ。」

「……。」

「なぁ、これからどうすればいいんだ?!タイガ、教えてくれよ!!」

泣きそうになりながらこちらを見てくるガッツ。

そりゃこんな状況になれば、混乱するだろうし、戸惑うのもわかる。けど、なっちまった物は仕方ない。

「旅をしよう。ガッツ、旅をしながら金を稼いで行こう。」

「それって、他の傭兵団に入りながらって事?」

「あぁ。そうするしか生きる方法は無い。ガッツはどうする?」

「……分かった。俺も頑張る!」

俺達は2人で夜の星空を見ながら、近くを通り掛かった傭兵団に拾われ、そこから戦場を転々としながら剣の腕を高めて行った……。

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