ハーメルン
好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ
三勢合一編 第四話 開幕していた戦争

 Other Side


 それから数日、様々な事象が起きていた。

 ことのその事実を調べつつ、リアス・グレモリーは真剣にため息をつく。

 理由は単純。堕天使コカビエルが独断でエクスカリバーを強奪するといった暴挙を行っている。そう考えたうえで知れば、懸念を覚えるほかない事象があまりにも数多く起こっていたからだ。

 この二日間で合計四件、()()でも上級悪魔が一対一で敗死しかねないほどの能力を持つ者同士の闘いが起きた跡が発見されたからだ。

 それも、すべてが遅くともコカビエルが潜入したと思われる日以降の物だ。

 中には堕天使の物と思われる羽がよく発見されており、一言で言えば堕天使が関与していることを隠していない。

 半ば挑発目的と思われるこの行動。同時にリアス達に何の被害もない状況下で、普通に考えれば意味が理解できないものでもある。

 だがしかし、一つだけ納得できる仮説が立てられる。

 だからこそ、リアスは酷い頭痛を感じるほかないのだ。

「……戦争再開がコカビエルの狙いである以上、お兄様達が不用意に出てくると逆に被害が大きくなりかねない。だけど、これは本当に私がどうにかできる範囲を超えているわね」

 神経が細い者なら、今頃心労で倒れているだろう。

 リーネスの言う事を聞いて素直に連絡をして正解だった。この情報がいきなり叩き込まれれば、サーゼクス達の胃がただれることは間違いない。

 そう思いながらため息をついた時、ドアがノックされた。

『入っていいかしらぁ? リーネスよ』

「ええ、定期的な情報のすり合わせよね。入っていいわ」

 定期的に、しかし三大勢力全員が顔を合わせるとトラブルになりかねない。そんな中で情報のすり合わせは比較的苦労する状況だった。

 なので、それぞれの勢力がに勢力ですり合わせをしつつ、一日に一回三勢力で集まってすり合わせをするという手間をかけている。

 この時間帯は悪魔と堕天使のすり合わせだ。少し早い気もするが、世の中五分前行動は珍しくもない。

 なので許可を取り、そして入ってくるリーネスは、ヒューマギアを連れていた。

 ついでに言うと、そのヒューマギアは料理を運んできていた。

 何やら白く、ジャムが乗った食べ物があった。

「胃が痛くなる状況だと判断しましたので、お茶請けとしてグリエフ・カーシャを用意させていただきました。ロシアのスイーツで、毒見は眷属の方が済ませております。お代わりを求められましたので、申し訳ありませんが私はこれで」

 そう言いながら、ヒューマギアは一礼と共に退室する。

 どうやら小猫が毒見をしたらしい。現状自分の眷属で一番冷静に対応している彼女がそういうのなら、毒はないし味も保証されているのだろう。

 そして一口食べて、思わず素直な感想が出た。

「……疲れた心に染みわたるわ。涙が出てきそう」

「あとでクックス本人に言ってあげて。きっと喜ぶわぁ」

[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/6

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析