ハーメルン
好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ
三勢合一編 第五話 模造の魔獣


 イッセーSide







 な、な、なんだこりゃぁああああ!?

 俺の目の前で、すごい勢いで戦闘が繰り広げられている。

 っていうかドライグ!? あの目の前の赤い方、俺がライザーとの戦いでなった赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)にそっくりなんだけど!?

『いや、確かにあれは俺達の通常禁手に似ているが違う物だ』

 そ、そうなの?

『あれは確かに俺達を模しているがそこ止まり。正しい禁手に到達すれば、性能でも完成度でも圧倒できる。そもそもあの疑似禁手ですら完成度は上だぞ?』

 そ、そうなのか。

 ライザーはそんな俺と戦ったのか、すごいなオイ。

 そう思うぐらい、目の前の戦いは激戦だった。

 具体的に言うと、割って入れない。

「チィ! 此処で盛大に花火を上げるとか、正気の沙汰じゃないわね!!」

 カズヒは真っ向から赤い方と戦ってる。

 徐々に強くなっていく赤い魔獣に対して、カズヒは武器を切り替えて戦い方を変えることで対応してる。一対一であそこまで戦えるって、ライザーと一対一で戦っても勝てるんじゃないか!?

「防御効果を切らすなよ! 一気に押し切られるぞ!」

「分かってますの! 本気で戦いますもの!!」

 九成とヒマリは二対一で、白い方と戦ってる。

 両手にそれぞれ魔剣と聖剣を具現化して、連携で叩き込むことで相手に反撃をさせる隙を与えてない。

 っていうか魔剣の方は木場の神器と同じ感じで、聖剣の方は部長が言っていた似たようなものってわけか?

『だろうな。神滅具でもない限り、神器は複数あってもおかしくない。白いのと縁があるようだし、奴の力に対抗する迎撃能力を持っていたんだろう』

 マジかよドライグ。で、俺はどうやって手伝えばいい?

『……当分待っていた方がいいだろう。今の相棒が割って入るには、それこそ今度は右腕を代償に差し出す必要があるぞ』

 ……俺の左腕は、ドラゴンのそれになっている。

 部長の元婚約者だった、ライザーを倒す為の切り札だった。ついでにそれだけでも勝てなかったけど、ドラゴン化したことで悪魔の腕じゃなくなったから、アーシアから借りた十字架や聖水も使ってなんとか勝った。

 それだけのことをしないと手伝えないって、ちょっとシャレにならないだろ。

 ああくそ! とりあえず、俺にできることをするしかないだろ、これは!

 とりあえず、カズヒが助けた女の人のカバーだ! 他にやることがねえ!

「と、とりあえず大丈夫です……ですか!」

『なぜそこで言いよどむ、相棒』

 素晴らしいおっぱいに意識が持っていかれたからだよ、相棒。

 落ち着け俺! おっぱいおぱいがおぱいぱい……じゃない!

 とりあえず、安全圏まで引っ張るぐらいはしないといけないだろ。

 カズヒも九成もヒマリも、戦闘に手いっぱいでこっちに気を向けてるのが負担になってるっぽいからな。俺達がいったん離れた方が、まだやりやすいだろ。

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