ハーメルン
好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話 旧名:ハイスクールL×L 置き土産のエピローグ
三勢合一編 第五話 模造の魔獣
その時、俺を庇うように前に出ながらお姉さんが俺を止める。
いつの間にか包丁を構えていたお姉さんは、敵をまっすぐに見据えながら声を上げた。
「死人が生者の足を引っ張るわけにはいきません! ここは私が食い止めますから、貴方は安全な場所に逃げてください! こんなことで代償を払わないで!!」
いやいや、できないからね!
「そんなわけいかないって! こんなところでお姉さんをほっとくわけないだろ!?」
ああ、それは聞けない相談だ。
っていうかさっきから、俺はそういうことしないししたらハーレム王になれないって言ってるのに!
それでも、お姉さんは食い下がるように大声を上げてきた。
「私は残影です。その私が、生きている人の足を引っ張るわけにはいきません。どちらかが死ぬというのなら、それは私が―」
「んなわけあるか!」
ああもう! なんでそんなめんどくさいこと言うかなぁ!
ああ、そんなことは関係ない。
助けることができず、アーシアを一度死なせた時を思い出す。
まだ死んだことが無い、リアス部長が一度泣いたことを思い出す。
そして、俺が一度死んだ時を思い出す。
ああ、そうだ……そうだろ!
「一度死んだとか、残影だとか、そんなことが関係あるか!! 死ぬのは怖いし嫌だし、目の前で死なれるのも、死ななくても泣くところを見るのもまっぴらごめんだ!!」
だから、溜まった倍化で体を強化して、俺は拳を握り締める。
「……ハーレム王になる男が、それを女の子に押し付けられるかってんだ! そうだろ、ドライグ!!」
『ハハハハハッ! 確かに、ドラゴンはもっと自由で我儘に行くべきだ。理屈より感情で動いてこそ、天龍の宿主に相応しい!!』
と、ドライグが答えてくれたその瞬間、相手が動き出す。
くそ! 禁手になってる余裕がないなら、とりあえず一発ぶん殴る。
あ、でもこれ一発くらいそ―
ボコッ
―うだと思った時、鎧の足元がいきなり崩れた。
そしてそのままバランスを崩して、頭から倒れこんで……。
「『あ』」
バキィッ!
なんて音が響いて、いいところにいい感じでいい勢いで、顔面に拳がめり込んで、吹っ飛ばした。
Other Side
その後、リアス・グレモリーに緊急連絡が届いた。
送ってきたのは、周囲を調べて敵を探っていた班からの連絡だ。
眷属である祐斗に、聖剣使いのイリナにゼノヴィア。そしてシトリー眷属からも匙元士郎が派遣されていた班。その中の匙元士郎からの連絡だ。
―聖剣使いであるフリード・セルゼン、及びバルパー・ガリレイと接触したが相手は逃亡。自分以外が激情に駆られて追撃してしまった、と。
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