ハーメルン
ホロライブラバーズ『幸福論者』獲得RTA なんでもありチャート
これから
「もういいの?」
「はい、お手数おかけしました」
ちょこ先生は俺の顔をじろじろと眺めると長く細く息を吐いた。
「ならいいわ。つらいこと言ってごめんなさいね」
「もう大丈夫です。俺は小石に躓いただけです。まだ壁に当たってすらいませんでした」
「……」
先生は腰に手をやると数舜迷ったのか、しかし俺に朗報を言う。
「あなたの記憶と感情を取り戻す方法は完全にないわけじゃないわ」
「え!?」
寝耳に水だった。とゆうかなんでそれをもっと早く言わない?あんな地面にのたうち回らずに済んだかもしれないのに。
「ただそれはとてつもなく危なく時間がかかるかもしれないの。命がけになるほどにね」
「……成程」
そういうことか。命を捨てないといけないかもしれないなら絶望し、死に場所を探していた俺が無茶をすると思ってあえて内緒にしていたのか。
「お願いします。もう死にに行くなんてことはしません。だから教えてください」
ちょこ先生はまだ迷っているようだった。それほどまでに危険なのかそれとも信じてもらえてないのだろうか?
しかしそれも仕方がないだろう。俺はしっかりと覚えていないがとんでもない暴言を吐いてしまった。不快感を持たれてもおかしくないだろう。
「2つ約束してほしいの。私がこれから話すことに興味をもって探らないこと。そして決して自分から奴らに近づかないことを」
……奴ら?
「わかりました約束します」
「そう。それじゃあ手を胸に当てて宣言してくれる?信用してないわけじゃないけど一応縛っておくわ」
言われたとおりに右手を胸に充てる。そして――
「私は自ら興味をもって探らないこと。そして決して自分から奴らに近づきません」
言い終えた瞬間俺の体が淡い赤色に包まれる。そして光は鎖に変わり俺の右手の小指に巻き付くと徐々に姿を消した。
「今のは?」
「相手の同意があった場合、行動を縛ることができる魔法よ。あまり使いたくないけどあなた自身を守るためよ、我慢してちょうだい」
ちょこ先生はお茶をコップに注ぐと俺に手渡す。そして自分にも注ぐと飲み、唇を湿らす。
「さてどこから話すべきか……。あなたは人魔戦争って知っている?」
「いえ、知らないです。正確には名前は知っていますが詳しい内容までは」
「そうでしょうね。授業で学ぶことがあるけど、その内容の悲惨さと政治的観点から詳しく知ることは推奨されていないわ。もし研究して本でも出したなら即発禁&牢獄行きよ」
「資料が全く無い理由にそんな裏が……」
「今からその戦争についてつまびらかに話すから臭い飯食べてきなさい」
「やっぱり俺のこと嫌いなんですか?」
とんでもないテロを起こされそうになっていた。
「冗談よ。知っても問題ないギリギリで止めておくわ」
クッキーとチョコがミックスされているお菓子の袋を開けると口に運ぶ。
「人魔戦争っていうのはね、当時の力以外誇れるものがない
頭の足りない小物
(
魔王
)
が人界に戦争を仕掛けたのが始まりよ」
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