ハーメルン
ホロライブラバーズ『幸福論者』獲得RTA なんでもありチャート
初戦


 「ちょっと待って?なんでボクじゃ無理って決めつけるの?」

 心外だと頬を膨らませる。

 「だってロボ子さん鈍足だし。総体重1tで走り回るのは無理ですよ」

 「足は別に遅くないよ!体重だって……そこまで重くは……ないよ?」

 「なんで最後上ずってるんですか。象さん三体分お姉さんは後方で砲撃しててください」

 「ぞ、象!?もう怒った!」

 ロボ子さんは勢いよく手を重ね合わせると腕を180度捻り腕を変形させる。金属がぶつかり合う音を奏でながら形を作る。そして生まれたのは――

 「かっけぇぇ!」

 巨大な砲台だった。

 不協和音を響かせながら砲台にエネルギーを充填するその姿は男の子の憧れそのものだろう。赤いエネルギーが放電されあたりの地面に漏れ出す。その発射口に浮かぶ直径3mはある巨大な赤球に極大のエネルギーが押し込まれているのが分かる。ロボ子さんも制御が難しいのか「ぐぬぬぬぬぅ」と唸りながら敵に照準を向ける。
 そして――

 「ファイアーーーー!」

 レーザーが放たれた。地面を削り、焼きながら進むそれはまさしく破壊の象徴。幅10mはあろうかという極太のレーザーは視界を覆いつくし吹き荒れる風は体の重心をぐらつかせる。放たれる光で周りも赤く染まる。音を置き去りにするロボ子さん一番の大技は獣人の彼女たちを――

 
 「ほい」

 「よいしょ」

 飲み込まなかった。

 「……」

 「……」

 そりゃあんな予備動作の大きい技突っ立て見てくれるわけないよな。

[9]前 [1]後書き 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:4/4

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析