ハーメルン
Fate/GRAND Zi-Order ーRemnant of Chronicleー
暴走赤カブト2006
半壊した下水道を歩く黒衣の男。
その後ろについて、青髪の童話作家が問いかける。
「おい、これからどうするつもりだ?」
「どうもこうもない、と言いたいところだ。そもそも今のオレは宝具の発動どころか、雑魚との戦闘すら危うい。竜の魔女の欠落を埋めるため、霊基の大半を消費したからな。
あと出来ることと言えば……このまま地下に潜み、黒幕の動きを探る事くらいか」
残念そうに、しかしどこかそれこそが目的だと言うように。
エドモン・ダンテスは、きっぱりとそう断言する。
そんな相手に対し、胡乱なものを見る目を向けるアンデルセン。
「……その程度の偽装にどれだけ意味があるのやら」
「言ってくれるな、まだマシな方だろう。
復讐者
(
アヴェンジャー
)
、
巌窟王
(
モンテ・クリスト
)
。なりきり、姿を隠す事には相応に優れた霊基だ」
「ハ―――神父もここまで自分の死体袋を使い回されるとは夢にも思わなかっただろうさ!」
あんまりな物言いにそう叫ぶアンデルセン。
確かに、エドモン・ダンテスとファリア神父は切り離せない。
だからこそこんな風に使われるか、と。
呆れた風な童話作家の言葉に肩を竦めつつ、エドモンは足を進めていく。
「まあ? お前の考えも分からないでもない。“バレル”と呼ばれた都庁にいる方の黒幕はまだいい。だがもう一方が読み切れん、という話だろう?
せめてアレの正体を白日の下に晒さない限り、自分もお天道様の下に出れないというわけだ。この特異点には夜しかないがな!」
歩きながらアンデルセンがそう言った言葉を口にする。
オルタとアサシンの戦闘について、彼は潜んで情報収集に回っていた。
そう言った情報を収集するのは得意とするところ。
あの戦場で撒かれた情報に関しては、ほぼ全て拾い集められた。
「……ああ、それなんだ。問題はそこなのだ。アレは一体何なのか。なぜこの状況でカルデアを援護する? 本命からの目晦ましか、あるいはカルデアを利用するためか。
そう、おかしいのはそこからだ。なぜこうも積極的に姿を現した?
何
(
・
)
か
(
・
)
を
(
・
)
企
(
・
)
ん
(
・
)
で
(
・
)
い
(
・
)
る
(
・
)
に
(
・
)
違
(
・
)
い
(
・
)
な
(
・
)
い
(
・
)
。そう疑いをかけられている時点で、奴のやり方からズレている。オレへの牽制のため? 不測の事態というケースは、あの男が取り組んでいる以上考え難い」
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