2 元便利屋は探偵+呪術世界で (白雨の能力説明)
激痛が小夜の身体を襲った。
小夜はたまらず産声をあげた。よく見えない視界が小夜の思考を加速させる。医者や助産師、両親と思われる者達の声が聞こえた。小夜は疲れて眠ってしまった。
*
体感で三日経っただろうか。小夜は周りに不自然に思われない程度に赤ちゃんを演じていた。ちなみに家族構成は父・母・小夜だが、小夜には戸籍と名前がない。自分の実家に売ると父親が言っているのを聞いた。
なんでも”術式”を持っている人間がここ60年間一人も生まれず、呪力を持っている者もほんの僅かしか生まれていないらしい。そのため、もし術式を持っていた場合は高値で売れるそうだ。父は術式も呪力も持っておらず、家からは殆ど勘当扱いらしい。
(呪術廻戦かなぁ……。)
周囲の人に見えていないと思われる化け物が頻繁に飛び交っているのが見えた。
(父親の実家に売られるにしても、このままこの家に居るにしても、術式がないと酷い扱いをうけそうだ。この際、私自身の能力をそのまま術式にしておくか……。いちいち考えるのが面倒だしな。)
今考えた通りの術式を身体に書き込む効果のある薬を作った後飲み込んだ。
(今は、1992年の2月……と言うことは誰と同学年だろう?)
病院のカレンダーを眺めて考える。
(さて、どうしたものかな……。)
まぁ勿論、知っているのに見殺しにするわけにもいかない。そんなことをしたら絶対に安眠することができなくなる。
(禪院 甚爾がどこに居るのか、だな)
体感で約500年前に読んだ本の内容など、重要人物の名前くらいは覚えていたとしても、忘れていることの方が多いだろう。
(原作を買ってこよう。)
***********************
*よい子はまねしないでね*
1:呪術廻戦が漫画として売られている世界へ渡ります。
2:実在する人物の身分証明書を神器として作り、偽装します。
3:偽装した人物にそっくりな、人間が見ることの出来る式神を作ります。
4:適当なアクセサリーや宝石類を神器として作り、適当な店で売ります。
5:得たお金で呪術廻戦を買いましょう。
***********************
(ま、たぶん私以外には無理だがな。)
小夜は収納用の異空間で、式神の身体を使い本をめくった。しばらくは原作を読む時間が要るし、本体である赤ん坊の護衛用に式神を何体か作っておこうと小夜は思った。
(このくらいでいいか。)
***********************
式神
名前 白雨(しらさめ)
容姿 白い鱗に所々金色の鱗が生えている大きめの鯉 → 白い鱗に所々金色の鱗が生えている龍
(普段は鯉の姿だが、龍の姿にもなれる。)
呪力量 :多い。小夜から供給する事も可能。
能力
・結界 :小夜の能力と同じ
・治癒 :小夜の能力と同じ
・聖薬 :小夜の能力と同じ
・浮遊 :空中を、泳ぐように移動する。
・水の術 :水を生成する。水を操作する。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/2
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク