ハーメルン
Unreally
どんな動画を作ろう?

『はじめましてアンリアルドリーマーの麗白つむぎです!』


「へぇ、つむがアンリアルドリーマーになったとはね」

 Unreallyをはじめて数日後。ある日の学校での事。
 つむぎのスマホから、つむぎが撮った動画が再生される。

 それを見ることねとひなた。


「えへへ、わたしも自分でも信じられないけど咲夜ちゃんって子にであってね。その子と友達になってアンリアルドリーマーとしてやってみないかって誘われてはじめちゃったんだ」


 つむぎは照れながら言う。麗白つむぎは、つむぎのアンリアルドリーマーとしての名前だ。
 麗白の由来はこころからまっしろと言われたことから来ている。

 ことねたちに言うのはちょっと恥ずかしかったが、大切な友達だから見せておきたかった。

「ほんと引っ込み思案だったつむぎがUnreallyはじめて積極的になるなんてねぇ。あたしもびっくりだよこのこの!」

「ちょっ、それはやめてっていつもいってるでしょひなたちゃん!」

 そういってひなたはつむぎのクセ毛をいじる。ひなたはいたずらするとき、いつもこうしてつむぎをいじってきた。

 そのあと頭を優しく撫でてくれるから、つむぎも嫌ではないが。


「それでつむはどんな動画を投稿する予定なの? やってみた?歌?ゲーム?」


 そんな二人を見てことねは、微笑みながら質問する。


「そうだね。うーん……勢いで自己紹介動画撮っただけだから、実はこの先のこと全然考えていないんだ」

「見切り発車ではじめたのねぇ……まぁいいんじゃない。あたしはチャンネル登録しておくからこれから麗白つむぎちゃんのファンとして見守るよ!」

「ちょっと馬鹿にしてない!? ひなたちゃん!?」


 冗談半分で言うひなた。


「こともチャンネル登録しておくよ」
 

 ことねはスマホを手に取り操作をする。チャンネル登録者が増えた。


「ありがとう二人とも!」


 つむぎは笑顔を見せ二人に感謝する。
 Unreallyでの日々も楽しいが二人といるリアルでの日々も大切なつむぎの日常だ。






 学校が終わったつむぎはすぐさま家に帰る。学校では普通に授業を受け、友達と話した平凡な日常だ。

 今日も隣の席の黒葛さやは、スマホで音楽を聴いて一人でいたなと思う。

 話しかけてみたいがやはり勇気がない。

 家についたつむぎは、すぐさまUnreallyへ行こうと自分の部屋向かおうとした。

 しかしあることを思いだし、リビングにあるテレビを付ける。


「そうだ! 撮り溜めてたテインクルスターの番組見なきゃ」


 つむぎは録画してある番組の中から一つの番組を選択する。
 毎週深夜に放送されてるアンリアルアイドル、ティンクルスターの番組だ。


 番組を選択すると三人の少女が映し出される。


「キラッとハッピー! キラハピ! 『ティンクルスターのみんなをハッピーに』はじまりよ!」


 ピンク髪の長いハーフツインの女の子が、元気であざとかわいいポーズをとって挨拶をする。

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