ハーメルン
俺の妹が最高のオカズだった
身持ちの固さと義理堅さ

 
 目が覚めると、朝だった。

 辺りはまだ薄暗がりの中だが、うっすらと部屋に入ってくる光の柔らかさが、それを朝日だと分からせた。
 いつも登校のために起きている時間よりも、だいぶ早い朝だろう。
 二度寝を決め込むに相応しい時間だが、二度寝をするには勿体無いくらいに意識は冴えていた。

「抜くか」

 不意に思った。
 ムラムラしているわけではないが、気持ちとは無関係に立ち上がっている俺の愚息を、なんとなく慰めてやりたくなった。

 俺は硬く膨張した肉棒をおもむろに握る。
 朝だからか力が入らない。
 それでも、抜くと決めた瞬間から、睾丸の内側からじわじわと刺激されているような快感が湧き上がっていた。

 これはすぐ出るかもなーなんて思いながら。
 まあ早く済んだら済んだで二度寝しようと肉棒を扱き続ける。

 過去にプレイしたエロゲを思い出して、自分の好きなように妄想する。
 それだけでAVなんて見なくても抜くことはできる。

 ──はずだった。

 エロCGを思い出すのが面倒だ。

 美優の姿を、あのムスッとした仏頂面を思い浮かべるだけで、途端に射精感がこみ上げてくる。
 俺の体が本能的に美優を射精する対象として認識してしまっているらしい。
 もしかしたら血が繋がっていないのでは、なんて、それこそエロゲらしいご都合展開を妄想しながら、オートマチックに動く右手に身を委ねる。

「あー……出そう」

 キュッと玉がせり上がってくるのを感じながら、俺はティッシュの用意もせずにオナニーを続ける。

「んー? もう出そうなの?」

 最近ようやく聞き慣れてきた、ほのぼのとした高音が俺の耳に届いた。
 気づけば、隣にある椅子に美優が座っていた。

 間違えて妹の部屋で寝てたのか俺は。
 そんなこと、一度もなかったんだけどな。

「美優に出していい?」

 椅子に座り、行儀よく膝に手を置いて俺のオナニーを眺める妹に、射精を受け止めて欲しいとお願いをする。

「別にいいけど」

 躊躇いもなく美優はそう返してきた。

 どういう感性をしているのかはわからないが、この妹は兄のオナニーを見るのにも精液を飲むのにも抵抗がない。
 決して進んでやってくれるわけではないし、たまに断られることはあるが、大抵の場合はすんなりとオーケーしてくれる。

 俺は布団をどかして、すっかり芯の入った剛直を上向きにする。

 美優はベッドに近づいて来ると、パンツを脱いで制服のスカートをたくし上げた。
 そのまま俺の股間部にまたがって、亀頭を自分の割れ目にあてがう。

 艶黒な髪が枝垂れる主張の激しい胸には、俺も通った公立中学校のエンブレムが押し上げられていた。
 真っ白なブラウスとプリーツスカートというのは、どうしてこうもオスの情欲を刺激するのか。
 幼いながらも熟れたこの体は学校でもさぞ注目されているに違いない。
 関わりの少ない妹だが、兄としてはやはり誇らしいものだ。

「じゃあ挿れるね」

 俺はまだあどけなさの残る秘部に肉棒が挿入される様を見つめていた。
 美優は苦しそうにも気持ち良さそうにもせずに腰を動かし始める。

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