ハーメルン
山あり谷ありウマ娘 〜気付いたら脱サラしてトレーナーになった話〜
トレーナー「寝不足だ......」


桜木「おめぇ米は?」
白銀「おう、ちゃんと炊いたぞ」
桜木「あれ、お前ボウガン使うっけ?」
白銀「は?俺はなんでも使うが?」
桜木「いやいや、防具ないじゃん。作って来いよ」
白銀「やだっ!俺のセクシーさでモンスターを悩殺ゥッ!」
桜木「〇ぬのはてめぇだよ」








 

 ーーー





 




桜木「ふわぁ〜.........」


桐生院「寝不足ですか?」


 時間と言うのは楽しい中で生きていると早い物で、急な来客でありながらも、奴とのモンハンはとても面白いものだった。
 しかし、就寝時間午前四時。起きれるかどうか不安だったが、徹夜するよりかはマシだと思い、気合いで起きようと覚悟を決め、意識を沈めた。
 お陰で、こうして桐生院さんに心配される羽目になってしまったが、それもこれも全て、白銀翔也って奴の仕業なんだ。


桜木「まぁ、午後になれば目も覚めますよ。それまでの辛抱です.........」


桐生院「辛かったら言ってください!桜木さんの業務肩代わりしますから!」


 それはどうなのだ。目の前の女性は目をキラキラさせながらそう宣言した。とても嬉しい申し出だったが、彼女も俺と同じまだ新人。業務を押し付けて自分が寝れる訳が無い。
 どうすれば楽になるか?簡単な話である。担当がまだ居ない今だからこそ出来る仕事の少なさを利用して、早めに昼休みに入るのだ。
 俺はそうして気合いを入れ直し、若干ぼやけてきた視界のピントをもう一度力を入れて調節した。










 ーーー










桜木「はい.........なんでしょうか.........」


 そんな甘い話無かった。昼休みに入ったのも束の間で、生徒会長に放送で、名指しで、直々に、生徒会室に呼び出しを食らった。もう頭がクラクラだ。
 目の前で立っている女性の名はシンボリルドルフ。知る人ぞ知る無敗の三冠ウマ娘だ。とは言っても、仕事に明け暮れていた社畜マンBLACKの頃の俺は1ミリも知らなかった。少し申し訳なさを感じる。


ルドルフ「ああ、よく来てくれた桜木トレーナー。実は君に折り入って頼みがある」


ルドルフ「次回行われる中等部の講話で是非、登壇して欲しい」


 はい?中等部の講話?不味い。頭が真っ白だ。あのバ鹿のせいでマトモな思考が出来ない。落ち着こう。そしてまず、概要を聞こう


桜木「中等部の講話とは、具体的に何を?」


ルドルフ「そうだね。先ずはそこから説明していこうか」


ルドルフ「本来ならば、学園外部のウマ娘やその指導者が登壇し、自らの成績と担当してきたウマ娘の話をしてもらい、中等部の子達に良い刺激を与えるのが目的だ」


桜木「?でも今回は俺なんですよね?」


 何故今回に限って。そこまで口に出そうになったが、明らかにシンボリルドルフ会長の様子がおかしい。まるでその事に関して後ろめたいと言う様に視線を少し俺から外した。

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