第15話 【迷宮攻略】イシギダンジョン初攻略ですわ!【生配信】2
「ふっふ~ん♪ 情報通り、低階層は低級モンスターだけのようですわね!
かがりん様の前では羽虫も同然ですわ!」
:さすがかがりん
:殴りヒーラーは伊達じゃないな
:ヒーラーなのに回復魔法一回も使っていない件
:攻撃全部避けるじゃん
:メイスで頭かち割る姿はまごうことなきAランク
:光魔法もやっぱつえーな
:スライム君が蒸発しておられる……
:スライム、いいやつだったよ……
ライブ配信をしながら、かがりんはルンルンとダンジョンを攻略していく。
スライムに出遭ったら得意の光魔法で倒し、ゴブリンやコボルトに出遭ったらメイスで殴打して倒す。いつもと変わらない快進撃にリスナーたちも満足している。
ある程度探索したが、事前の情報通りイシギダンジョンの浅い階層は低級のモンスターしかいないらしい。
「まあ、低階層はこんなものですわね。
そうですわ! もっと奥まで進んでオークも倒してしまいましょう。奥の階層では目撃例がそれなりにあったはずです」
:簡単にオーク倒すとかいうヒーラー怖いンゴ
:オークはマジで鬼門
:俺オークに殺されかけて冒険者引退したわ
:オークはな、誰でもそうなるんやって…
:オークはエロ同人の中だけの存在にしてクレメンス
「ふふん♪ わたくしくらいになりますと、オークを倒すことなど赤子の手をひねるよりも容易いことですわ!
……いえ、この表現は少々よろしくありませんわね。
赤ちゃんの手をひねるなんておぞましい行為、わたくしにはそもそも出来ません。……そうですわね、スライムの核を握りつぶすより容易い。うん、この表現のほうがしっくり来ますわ」
:全然たやすくなくて草
:草
:ゴブリンの頭をかち割ることはおぞましくないんですか…?
:スライム君に辛辣で草
:まあ確かに赤ちゃんには優しくしないとな
:戦闘中との乖離が激しい件について
:オーク簡単ってやっぱAランクはちげーわ
:スライムの核に触るとかそもそも無理だろwww
「あら? スライムの核に触ることは出来ますわよ?
ほんの少し精密な魔力操作が必要ですが、このように腕に魔力でコーティングして…… こんな具合ですわ」
:えぇ…
:一般人には出来ないんですがそれ
:○逸般人 ×一般人
:コーティングできても、核ってリンゴ潰すより硬いと思うんですけど
:↑かがりん魔力で筋力強化して余裕でリンゴ潰せるぞ
:はぇ~、精密な魔力操作……
「さあ、どんどん進んでいきますわよ!」
そろそろダンジョンのもっと奥まで進もうと、再び歩みを進めた、まさにその時だった。
「……たす…け……」
消え入りそうな声で助けを求める声がかがりんの耳に届いた。
魔法で聴覚を強化しているかがりんだからこそ聞くことが出来たかすかな音。
「今のは……!」
かがりんは唇を強く結び、すぐさま探知魔法を声のした方へ発動した。
反応が3つ、4つ…… いや、もっと多い。
探知魔法ではどの反応がモンスターで、どの反応が冒険者かまで判定できないが、数からして状況はあまり良くなさそうだ。
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