ハーメルン
サムライミ版のピーターに憑依した男っ!!
第六話


こうして、俺たちは三人でアークリアクターの正式な発表を行ったのだ。

オズコープ経由で公表された論文と研究成果であるアークリアクターは瞬く間のうちに反響を呼び、多くの研究者や研究機関がオズコープに注目して株価が見たこともない速さで爆上がりしていった。これはこのままオズコープがこの世界のスターク社になるのでは?という勢いだった。

ついでに「我が社の研究にも出資を!!」という声も多く、ノーマンから俺とハリーが選別担当を任されて目ぼしい研究をしている企業を片っ端からヘッドハンティングしてこいと言い渡された。

スポンサー契約のための面接や資料選考に目を通す傍らで学校に通ってオクタヴィアス博士とアークリアクターのアップグレード案も考えて、あれ?研究してた時よりも忙しくなってね?って思った頃には、学校新聞にも俺とハリーの名が大々的に載るようになっていた。

これまでオズコープのバカ息子と陰で腫れ物扱いしていたハイスクールの教師や関係者たちも面白いくらい手のひら返しをしていて、いつもなら止まってくれないバスの運転手も気がつけばパーカー家の目の前に停車して俺を待ってくれるようになっていた。なにそれこわい。

いつもは威張って俺とハリーから隙あればカツアゲをしようとしていたフラッシュやその取り巻きたちも態度を一変させていて、逆に気味悪いからいつも通りで頼むよとお願いする変な状況になっていた。

あとアークリアクターの利権の給金も入ってるらしく、その金額を見て口座を管理しているメイおばさんがぶっ倒れた事件があったり、オクタヴィアス夫妻がラボから近い場所に家を建てたり、その引越しの手伝いをしたり、ハイスクールの科学オタクたちからの言及からのらりくらり逃げたりと色々と周りが大きく変わっていた。

そんな中、なんとハリーに恋人が!相手はMJ!原作よりもかなり早くお付き合いを開始したようだ。

大企業の社長の息子でいつも出来損ないと言われて自信がなかったハリーだったが、俺とAIを開発したことや、オクタヴィアス博士との共同研究ですっかり自信がついたらしく、自らMJにアプローチをかけたのだ。無論、先にMJに恋心を抱いていた俺にも相談をしてきたのだが、俺は二つ返事で「ゴー!」と返したのでハリーはMJに告白。見事にお付き合いということになったのだった。

ちなみに俺はMJと距離を縮めるフラグを全て折っているので告白どころかアプローチをする暇もありませんでした。MJのために車を買う計画をしてる時期は、研究に行き詰まったオクタヴィアス博士とハリーと俺とで深夜のラボ内でバスケットボールをして守衛のスタン・リー似のおっちゃんに三人仲良く怒られていました。

ハイスクール内でラブラブの二人を眺めつつ、MJに捨てられたフラッシュを慰めてるとめちゃくちゃ仲良くなったという。今度、フラッシュが出るアメフトの試合へオクタヴィアス夫妻と一緒に応援に行く約束までしてしまったぜ。

そんなこんなで研究と学業を上手いこと両立させつつ、ノーベル賞受賞まで秒読みとなったある日、俺とハリーとオクタヴィアス夫妻とノーマンは、ニューヨークの広告企業や新聞会社が主催する祝賀パーティーに招待されたのだった。





「おお!君がパーカーくんとオズボーンくんか!会えて光栄だ!私はデイリービーグルのジェイ・ジョナ・ジェイムソンだ。よろしく頼む。ロビー!二人にシャンパンを用意してやれ!」

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