修行終わり
「ああ…今日で悪魔さん達が修行を初めて7日目か。そんで、俺達の強化修行も行われて5日。んで、悟先輩が七夜先生に連れられて何処かに行って4日か」
修行開始7日目の昼過ぎ。虎杖悠仁はクラスメートである秋葉、流花と共に食堂の椅子で疲れはてたように座っていた。いや悠仁達だけではない。食堂には同じく疲れはててくたばっている人物が他にも数名転がっていた。それもその筈だ、修行とは本来…苦しくも辛いものだ。直ぐに出る修行など、殆ど存在しない。例え効果が出るものが有ると言えばぶつかり稽古で技術や身体捌き、術式の深みを知ることぐらいだろう。
「……あの私…先生ですよね?なんで生徒の皆と修行してるの?」
悠仁達から離れた所では紙コップ自販機の紅茶が入った紙コップを持って、遠い目に成ったノエルがそう囁いた。呪術高専の教員は皆が超優秀だ…1人を除いて。
夜蛾学長は戦闘力は日本最強の人形師であり、人形を操り戦う傀儡呪学では日本で最も優れている。1年生の担任である七海は若くして一級呪術師に成れており、武器の扱いは勿論、フィジカルを用いた戦いも得意だ。2年生の2代目担任である七夜緋人は文字通り人類最強のエクソシスト。そして世界をブラブラと歩いている科学の教員で一級呪術師の九十九由基という妙年の女性呪術師の先生も居るのだ。
だが、ノエル先生は二級呪術師程度の実力しかない。シエルは直ぐに埋葬機関に入れ、フリードは15歳で埋葬機関に入れた。だが、ノエルは5年間…ひたすらに頑張って19歳の時にようやく埋葬機関に入れた過去を持っている。故に、凡人だ。凡人を脱する為には修行を頑張るしかない。その結果、ノエル先生も修行を行う羽目に成ったのだ。
「……私達の想定してた修行の100倍位キツかったわ」
食堂の角の方ではスポーツドリンクのペットボトルを持ち、リアス・グレモリーとその眷属の皆様が軽い放心状態に成っていた。とは言え、此処に兵藤は居ない。彼は早とちりで悟を一度殺し(心臓破裂)、緋人が悪魔政府を脅して冥界に強制送還されたのだ。なお、悪魔政府が緋人の要求を飲まなかったら…問答無用で兵藤は人に仇なす人外として緋人とシエルの手で抹殺されていた。
ではそんなリアス・グレモリーと愉快な皆様が受けた修行はどんな物かと言うと、主に分けて2つのパターンに分けられる。
1つ武器や徒手格闘で戦う眷属はシエルと七海と模擬戦を行い、それが終わると夜蛾学長お手製な兵器人形と琥珀お手製な植物生物兵器ことパックンフラワーの軍団と戦う。
主に悪魔に多い火力ぶっぱな戦い方を好む眷属と主であるリアスは…学長お手製兵器人形軍団とパックンフラワー軍団と全力で戦うこと。
簡単そうに見えるが、夜蛾学長お手製の人形兵器は可愛らしい見た目と異なり…人形なので痛覚が存在せず確実に一撃で倒さないと痛い反撃を負うし…強い。
琥珀さんが作ったパックンフラワーは下級悪魔なら秒殺する程に強く…それが軍隊で襲ってくるのだ。しかも、地面を物凄い速さで走ってくる。
『ひでぶーー!!』
『部長がパックンフラワーに吹き飛ばされた!?ほんぎゃー!!』
『朱乃さん!!あべし!!』
『この人形…裕斗さんを…ひんぎゃ!?』
『なっなにわ!?』
リアス・グレモリーと愉快な仲間達は人形とパックンフラワーにボコボコにされて、徐々に撃退できるように成って強くなったのだ。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/4
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク